全国協ニュース第131号(2017年9月11日)

   

全国協ニュース第131号(2017年9月11日)

階級的労働運動の拠点建設⇒ゼネストで朝鮮侵略戦争・改憲・労働法制大改悪を阻止しよう!

合同・一般労働組合全国協議会副代表 黒瀬博匡

10・9全国協大会の成功から11・5一万人大行進へ

 帝国主義は今や朝鮮侵略戦争に突入する情勢に入っている。8月21日からの米韓合同軍事演習、陸自と米海兵隊の北海道演習に対して、北朝鮮は8月29日弾道ミサイル発射、9月3日核実験で対抗し、アメリカと日本は国連安保理で石油禁輸、金正恩の在外資産凍結、国外派遣の北朝鮮労働者の雇用禁止、北の貨物船への公海臨検などの制裁案を決議しようとしている。これは完全な戦争発動の行動だ。トランプも安倍も国内で労働者人民の闘いに追いつめられ、戦争以外に延命できない。北朝鮮スターリン主義も体制維持のために世界の労働者階級の闘いに敵対する反革命そのものだ。
 戦争と対決し始まる前にとめる闘いが今こそ必要だ。それは韓国で民主労総の仲間たちが実現している闘いだ。国内で資本・国家権力との攻防をトコトン激烈に闘い、労働者階級の国際連帯にかけて自国の政権を打倒することだ。
 追いつめられているのは帝国主義・安倍やトランプの方だ。国鉄闘争を先頭に階級的労働運動がここまで改憲を阻止してきた。新自由主義が大崩壊し、支配がガタガタになる中で、改憲=戦争と労働法制大改悪=労働組合解体を一挙にやるしかないのだ。戦争を革命へ、労働者階級が勝利する歴史的チャンスの時が到来している!
 すでに、18年決戦は始まっている。450万人の非正規職労働者が大量解雇と永遠の非正規化攻撃に直面している。闘う以外に生きられないのだ。動労千葉、動労東京八潮支部、動労神奈川など動労総連合で、東京都庁や奈良市現業などの自治体で、教労、郵政で、非正規職解雇との必死の攻防が闘われている。この闘いは単に個々の非正規労働者の解雇撤回の闘いではない。民営化・外注化を使って労働者すべてを非正規職化・解雇自由にしていく攻撃の中で、正規・非正規の分断を許さず、非正規解雇を容認してきた連合体制内を打倒して、階級的労働運動が組合権力を取っていく闘いなのだ。労働者階級本来の団結を取り戻し、未来を開いていく闘いだ。
 そして、安倍は今秋臨時国会でいわゆる「残業代ゼロ」法案と過労死残業を合法化する労基法改悪などを一括して成立させようとしている。UAゼンセンの先兵化と連合の大分裂情勢が改憲攻防そのものとして始まっている。労働者階級は生死に関わるこの攻撃に絶対反対で必ず立ち上がる。この闘いをリードできるのは交流センター派の階級的労働運動だけだ。連合打倒=改憲阻止・労働大改悪阻止の闘いを交流センターの主流派への闘い、組合権力奪取の闘いとして推し進めよう。
鈴コン闘争を先頭に非正規職撤廃を闘ってきた全国協合同労組こそが、全国労組交流センターの主流派戦略の中で、正規・非正規の分断を許さない階級的団結によって組合拠点を打ち立てていく闘いにおいて決定的な力を発揮することができる。全国協が先頭に立って「体制内的常識」を突破して行こう!
8・5ヒロシマ集会の基調報告を基に、さらに議論を深め、ゼネストへの運動方針を打ち立てる10・9全国協定期大会を勝ちとろう! 11月労働者集会の中心部隊として、全国協2000の隊列を実現しよう!

=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*

労働相談と職場の闘い(95)

都庁議事堂レストラン解雇撤回闘争

都庁議事堂レストラン解雇撤回闘争労働委員会の攻防

 9月4日15時30分より第1回調査が行われた。第2回は10月12日13時30分より。公益委員は働き方改革実現会議メンバーであり、同一労働同一賃金についてプレゼンテーションを行ってきた水町勇一郎である。水町は1967年生まれ、東京大学社会科学研究所教授である。
 この労働委員会闘争で最大の焦点になるのが東京都の使用者責任と小池都知事による不当労働行為責任である。体制内の他労組はあり得ない労働委員会闘争とみており、我々の中でも転換的飛躍、これまでにない特別の論理と闘い方でないと争えないかのように考えている人も多い。しかし結構オーソドックスな論理と闘い方でいける労働委員会闘争でもある。
 「被申立人はなまるとの関係は、被申立人はなまるに対し、法令に基づき、行政財産である建物を議会レストランとして使用許可をしただけであって、被申立人はなまると業務委託契約を結んだわけではない(地方自治法第238条の4第7項、東京都公有財産規則第29条の24号、同規則第30条)。」(「答弁書」東京都3頁13~15行)と書かれていて、東京都公有財産規則30条は「行政財産の使用許可は一年をこえてはならない。」(同7行目)となっている。第34条では種々のケースで50年が可能となる場合もある。本件はなまるとの契約関係は3年契約であり、更新されている。
 法形式的には使用者ではないが,実質的には労働者の労働条件の決定に深く関与し、東京都がはなまるの運営する議事堂レストランの労働条件の決定に実質的に強い影響力を及ぼしている場合には使用者性を認めるべきである。最判(最三小判平7・2・28労判668-11)は,労働者の基本的労働条件等について「雇用主と部分的とはいえ同視できる程度に現実的かつ具体的に支配,決定することができる地位」にあるとしてその使用者性を認め,この判示が判例法理となっている。
 「第1に,労働契約を締結している使用者以外に,労働条件等について『現実的かつ具体的に支配・決定することができる地位にある者』、がいる場合にはその限りにおいて,その者が不当労働行為の主体である『使用者』にあたると解されている。実質的に支配している者が労働契約上の使用者以外にいる場合に実質的な権限をもっていない労働契約上の使用者とだけ団体体交渉をしても、労働条件対等決定という法の趣旨は実現されないからである。」(水町勇一郎 有斐閣『労働法』第5版 409~410頁)
 東京都公有財産規則30条は使用許可が原則1年であり、はなまるの場合は3年契約で更新もあり得る形態である。しかしこれでは期限の定めのない正社員を雇用することはできない。議事堂レストランにおいては正規社員は2名だけで、半年契約の有期労働契約を結ぶ非正規雇用の労働者は40名にのぼる。
 東京都が使用許可を出して貸し出しているだけだが、この契約が切られると40名が首になる。労働者の根底的な生殺与奪の権限は東京都にある。労働条件の根幹を東京都が握っている。使用者性は明白ではないか。

=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*

労働日誌(8月28日~9月10日)

過労死根絶に逆行 働き方法案、厚労省要綱提示

9月9日 東京新聞

 厚生労働省は8日の労働政策審議会に、収入が高い一部専門職を労働時間規制から外す「残業代ゼロ」制度(高度プロフェッショナル制度)創設を柱とする労働基準法改正案などを一つにした「働き方改革」関連の一括法案要綱を示した。来週にも了承を得て、今月下旬に召集見通しの臨時国会に提出したい考え。労働組合や過労死遺族らが「過労死促進法」「定額働かせ放題」などと批判してきた見直しが多く盛り込まれた。野党の反発も必至だ。
 労政審で、労働側が最も抵抗してきたのが「残業代ゼロ」制度創設と裁量労働制の拡大。厚労省は要綱に盛り込み、2019年4月の施行を目指す。
 労基法は労働時間を「1日8時間」「週40時間」と規定。労使協定を結べばこれを超えて働かせられるが、割増賃金を払わなければならない。「残業代ゼロ」制度は、高収入の一部専門職を規制の枠外とする。企業は残業代支払い義務を免除され働く人は成果を出すまで過重労働を強いられかねないと懸念される。
 厚労省は年収1075万円以上の金融ディーラーなどが対象と説明するが、具体的には法成立後に省令で定める。なし崩しに将来、対象が拡大しかねない。
 働く人の健康を守る対策を強化するとして連合が求めた年104日以上の休日確保義務は盛り込まれたが、日本労働弁護団の棗(なつめ)一郎幹事長は「この程度では過労死は防げない」と言う。
 裁量労働制も同じ問題点が指摘される。仕事の進め方や出退勤を労働者の裁量に委ね、労使で定めた「みなし労働時間」分だけ賃金を支払う制度で、深夜や休日の労働以外、追加の残業代は払われない。
 職種や業務内容によって対象が限定されているが、法案要綱は、企画や立案、調査を担う営業職などにも拡大するとした。総務省の労働力調査(今年7月時点)によると、営業職に就く人は約360万人。
 情報産業労連がITエンジニアを対象に実施した調査(15年4~5月時点)によると、繁忙期の労働時間が1日「13時間以上」の割合は、裁量労働制の適用者が28%。そうでない人よりも10ポイント高かった。法案が成立すれば、長時間労働を強いられる労働者がさらに増える恐れがある。
 これらの見直しは、企業の競争力を強化する成長戦略の目玉として、政府が14年に打ち出した。安倍晋三首相が掲げた「世界で一番、企業が活躍しやすい国」は経営側の視点。労政審でも経営側は「企業の競争力、生産性向上の観点から見直しは必要」と訴えた。
 労働問題に詳しい森岡孝二関西大名誉教授は「一番の問題は労基法の根幹の残業代支払い義務を免除すること。過労死をなくすという流れに逆行する。労基法の歴史で過去最大の改悪」と指摘している。

企業の内部留保、過去最高406兆円 財務省が公表

9月1日 朝日新聞

 財務省は1日、2016年度の法人企業統計を公表した。企業が得た利益から株主への配当などを差し引いた利益剰余金(金融業、保険業を除く)は前年度よりも約28兆円多い406兆2348億円と、過去最高を更新した。日本の景気は回復基調を続けているが、企業のいわゆる「内部留保」は積み上がっている。
 経常利益は同9・9%増の74兆9872億円で、比較が可能な1960年度以降で最大。16年度の前半は英国のEU離脱決定などで円高・株安に陥ったが、その後は持ち直し、自動車やスマートフォン向け電子部品などの好調さが牽引(けんいん)する形で企業業績は回復した。
 政府はため込んだ内部留保を設備投資や社員の賃金アップなどに使うよう求めているが、企業側は慎重な姿勢を崩していない。16年度の設備投資額は42兆9380億円で、前年度比0・7%増にとどまる。第2次安倍政権が発足した12年度以降、内部留保は約124兆円積み上がった。
 同時に発表された今年4~6月期の企業の経常利益は前年同期比22・6%増の22兆3900億円。国内の設備投資額は1・5%増の9兆4506億円だった。

=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*

団結

群馬バスの新たな不当労働行為が発覚!なんと雇用契約書に記載!

群馬合同労働組合

 群馬バスの新たな重大な不当労働行為が発覚した。なんと今年の4月以降の雇用契約書の「誓約事項」に、明らかに群馬合同労組を連想させる内容で、「加入」しないこと、「関与・接触」しないことという条項が追加されていたのである。その条項は第7項「日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他団体を結成し、又はこれに加入いたしません。」、第8項「日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他団体の傘下、下部組織又は影響下にある組織に加入いたしません。またそれら組織の構成員又は支持者と契約行為はもとより、関与、接触いたしません。」というものである。
 群馬バスは、これに先だって、今年3月10日出勤時にわずかな呼気中アルコールが検出された事件を口実に3月15日にM分会長を解雇。翌16日にはO副分会長に昨年11月のつまらないことを理由に「けん責」の懲戒処分。一気に群馬合同労組分会を孤立させ、分会をつぶしてしまおうとおそいかかっていた。
 その中で、群馬バス労働組合や交通ユニオンの役員が、かげで群馬合同労組O副分会長と話をすると会社にいられなくなるぞと、従業員を脅してまわった。それが、この4月からの雇用契約書の「誓約事項」のことだったというわけである。
 第7項「日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他団体を結成し、又はこれに加入いたしません。」は、いわゆる公務員の「欠格条項」を適用したものである。
 この規程は「破壊活動防止法の規定に基づいて、公安審査委員会によって団体の活動として暴力主義的破壊活動を行ったと認定された団体」を念頭においている(参議院内閣委員会 1967年7月20日)。そもそも破壊活動防止法自体が戦前の治安維持法を復活させ、言論の自由を脅かす違憲立法であって、不当な規程であるといわざるをえないのであるが、それはひとまずおく。認定は、公安審査委員会であり、手続きも法的に明確な規定があることを指摘するにとどめる。
 また公務員の「欠格条項」は、憲法第99条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」を根拠にしたものである。したがって公務員の欠格条項を、株式会社群馬バスが、同じように、誓約事項に書き込む根拠はなにもない。しかも、この誓約事項が書き込まれていたのはT組合員の、一年間の期間の嘱託雇用契約なのである。時給800円!の、まったく怒りにたえない。
 極めつけは第8項である。「日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他団体の傘下、下部組織又は影響下にある組織に加入いたしません。またそれら組織の構成員又は支持者と契約行為はもとより、関与、接触いたしません。」
 すべてはTさんを群馬合同労組に加入させないためのアクロバットのようなあがきでしかなかった。群馬合同労組は、8月22日付で「追加要求書」を提出しこの攻撃と闘いぬいている。