郵政非正規ユニオン、8・31第3回団体交渉と労働委員会第1回報告

 

      郵政非正規ユニオン、8・31第3回団体交渉と労働委員会第1回調査報告

                                合同・一般労組全国協議会事務局長  小泉義秀

       郵政非正規ユニオン第三回団体交渉報告

  8月31日10時より、いつもの外会場で第3回目の団体交渉が開かれた。団体交渉の焦点の第一は齊藤委員長に対する雇い止め通告を撤回しろという要求に対する回答である。第二はペリカン便出身の労働者・有光の齊藤委員長に対する暴行・脅迫を当局の責任で謝罪させるという問題。第三は大工原ゆうパック課課長の暴言・暴行の謝罪と撤回である。この三点について中川業務企画室長は第一の齊藤委員長に対する雇い止め通告は撤回しないと述べた。第二の有光の脅迫・暴言について、「死ね、殺してやる」と有光が述べたことは認めた。しかし『お二人の間に入ってですね、謝罪を求めるようなことはしない』と、当局の責任で謝罪をさせることについては拒否し、厳正に対処すると述べた。有光を処分するということである。当局の責任を曖昧にし、有光個人の責任に転嫁し、うやむやにしようというのだ。これは新岡課長代理の『喧嘩両成敗だ』発言と合致する。ペリカン便出身者が郵政非正規ユニオンに敵対的な態度をとってきたのは当局が助長、扇動してきたからだ。有光の行動は郵政当局の組合敵視の顕在化なのだ。しかもその上中川は、大工原発言も新岡発言も無かったと開き直った。第三の大工原の「この屑が、アルバイトの分際で組合なんか作りやがって」という暴言については本人から事情を聴いたところ、無かったというのだ。さらに近くにいて大工原の暴言・暴行を止めに入った課長も「そういう話は聞いていないと言っている」と述べた。この大工原発言は明白な不当労働行為であるため、当局は事実を隠ぺいし、白を黒と言いくるめることにしたのだ。しかし真実は一つだ。必ず真実は暴かれる。われわれは大工原発言、耳元で2時間も大声でどなった暴行を絶対に許さない。(私は第3回団体交渉には参加していない。団交報告は録音と音声反訳メモを参照した)。

 

    労働委員会調査報告第一回

    同日の午後四時から労働委員会の第一回目の調査が行われた。組合側は齊藤委員長を先頭に三役、執行委員、特別執行委員の私を含め執行部は全員参加した。他ス労自主委員長・入江史郎氏含め多数が同席。被申立人の郵便事業会社は四人の弁護士と中川業務企画室長、さらに女性一人を含む三名が同席した。弁護士事務所の人間か郵便事業会社の人間なのかは分からない。全体の調査の前に労働者委員との打ち合わせが行われた。実行確保の緊急命令の申し立てについては、「齊藤委員長の雇い止め撤回は命令そのものと同じものなので緊急の命令は出すことはできない」と述べた。組合側の調査の際、公益委員が「特に強調しておきたいことがありますか」と聞いてきたので私の方から強調すべき点を述べた。「組合結成は雇い止め通告が行われた後であるが、三月に齊藤委員長が個人で文書を出して雇い止めを撤回させた際に、その文書を受け取った課長が『支援者がいるのか』と聞いてきた。その時斎藤委員長は『内にも外にも支援者がいる』と述べた。その段階から当局は労働組合結成、もしくは何がしかの団結体の存在を意識した。団体交渉でも問題になったが、会社は郵便事業会社が赤字だから雇い止めしたとしか言わない。郵便事業会社全体の赤字が1034億円あるから東京多摩支店の15名が雇い止めだという。しかし、東京多摩支店以外に15名もの大量の雇い止めをした事業所はない。何故多摩支店の15名に郵便事業会社全体の赤字が転嫁されなければならないのか。他局と東京多摩支店の違いは非正規の労働組合を結成したか否かにある。これは労働組合をつぶすために行われた雇い止めであることは明白だ。さらに副委員長と委員長の二人が聞いている場で、Aという15名の雇いどめになったうちの一人が『自分は6月で雇い止めになるが、8月からまた再雇用されることになっている』と職制に話をしているのを聞いた。このことと併せて新東京で再雇用されているBという人間がいる。組合に入らない、または組合敵視・解体の目的を持って黄犬契約的な就職斡旋がなされた可能性がある。さらにもう1点根本的問題を投げかけたい。3ヶ月契約の非正規雇用労働者に労働組合を結成する権利があるのか。会社は労働組合の委員長だから解雇したのではなく、契約期間が満了したから雇い止めだという。今回の齊藤委員長の例がそうだ。しかしこのようなことがまかり通れば3ヶ月契約の非正規労働者は労働組合を作ることはできない。彼らはあらかじめ団結権が奪われている。このような雇い止めの雇用形態そのものが労働組合法の精神から逸脱しているのではないか」。労働者側委員含めて労働委員会の委員は、この雇い止めという雇用形態そのもの、それを定めている就業規則が非正規労働者の団結権をあらかじめ奪う不当労働行為性を持っているという論を現在の段階ではせせら笑っている。しかし、私はこの不当労働行為論を今回の労働委員会闘争の根幹に据えたいと考えている。

 厚生労働省の昨年3月17日に発表された『有期労働契約研究会第14回報告』によれば雇い止めを行っている企業は日本の企業全体の3割だ。7割は雇い止めなどしたことが無い。雇い止めは郵政のような民営化された職場の労働組合つぶしに使われていることは明白なのだ。第2回調査は10月13日14時より。