4月16日東京新聞記事を掲載します。橋下カラー薄れ失速 ミニ統一選 維新2候補が惨敗

橋下カラー薄れ失速 ミニ統一選 維新2候補が惨敗

2013年4月16日 朝刊

 

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 日本維新の会は14日投開票の兵庫県伊丹、宝塚両市長選に公認候補を擁立し、みんなの党の推薦を得て戦ったが、惨敗した。維新が総本山といえる大阪府以外の首長選で公認候補を立てるのは初めてで、夏の参院選をにらみ、近接地に打って出て党勢拡大を狙ったが、逆に退潮傾向がはっきり表れた。 (城島建治、冨江直樹)

 共同代表の橋下徹大阪市長は十五日、選挙結果について大阪市内で記者団に「実力不足が表れた。重く受け止めなければならない」と語った。

 伊丹市長選は自民、民主、公明推薦の現職藤原保幸氏(58)に、維新の元市議岩城敏之氏(52)が挑んだ。獲得票は当選した藤原氏の四万票超に対し、維新は三分の一以下の約一万三千票という大敗だった。宝塚市長選は、民主支持の現職中川智子氏(65)に、維新の元市議多田浩一郎氏(40)が挑戦したが、勝った中川氏に二倍近くの大差をつけられた。

 橋下氏側近の衆院議員は「競っていると言われた宝塚もダブルスコア。敗因を分析しないといけない」と衝撃を受けている。維新は五十四議席を獲得して躍進した昨年の衆院選で、両市では比例代表で高い得票率を記録したのに、今回は遠く及ばなかったからだ。参院選では兵庫選挙区で候補を擁立し、必勝態勢を取る方針だが、党内からは苦戦を予想する声も出始めた。

 地方選の動向を研究する東北大大学院情報科学研究科の河村和徳准教授は「有権者が橋下氏個人と、政党としての維新を分けて考え始めた結果の表れ」と分析する。

 衆院選では、橋下氏の人気が維新の支持に直結したが、その後は国会運営や政策面で、石原慎太郎共同代表率いる東京組と橋下氏の大阪組の不協和音が表面化。国の統治機構を改革すると宣言し、国政進出を決めたにもかかわらず、最近決定した党綱領では、石原氏の強い意向を受けて「改憲」を最重要課題とした。「橋下カラー」は確実に薄まり、党内には国民から自民党の「補完勢力」とみられることへの危機意識も広がっている。

 橋下氏は参院選への出馬を否定しており、今後も国政での影響力は未知数。河村氏は「政党としての維新への期待はしぼんでいる」と指摘している。