全国協ニュース 第94号

全国協ニュース 2015年12月5日 第94号 News009.pdf

p0094_01_01a

民主労総の12月ゼネストと固く連帯して全国協の組織強化拡大を勝ち取ろう!

11・13のパリ襲撃事件、11・24のトルコ軍によるロシア軍機撃墜事件とその後の展開は大国間の戦争から第3次世界大戦の切迫情勢だ。帝国主義国家と国家がぶつかり合う関係に入った。ロシアはロシア空軍が拠点とするシリア北部の基地に最新鋭の地対空ミサイルシステムS400を配備し、シリア・トルコ国境一帯に防空体制をしいた。英帝下院はシリア空爆を承認し、近日中に作戦を開始する。独帝は最大1200人派兵、対IS後方支援へ閣議決定を行った。ロシアとトルコの、軍同士の連絡は遮断され、ロシアはトルコに経済制裁を行っている。ロシア軍はシリアのアサド政権を支えるために、反アサド勢力を空爆し、トルコはその反アサド勢力を守り、支えるために金と武器の援助を行っている。トルコ軍は仲間の反アサド勢力を守るために露軍機を撃墜したのだ。したがって露軍機撃墜事件は領空侵犯問題ではなく、シリアのアサド政権をめぐる争闘戦であり、非和解的激突なのだ。
韓国においては12・5の民衆総決起集会に対して朴槿恵政権が覆面禁止、集会参加者全員逮捕方針を打ち出した。民主労総中央執行委員会は断固として集会を貫徹する方針だ。集会・デモの激突は不可避である。
民主労総は12・2に「労働改悪阻止民主労総決意大会」を開催し、「労働改悪阻止ゼネスト勝利へ 労働者の生存権とこの地の民主主義を守ろう!」の決議文を採択した。
「10万労働者が共にした去る11月14日民衆総決起は、労働改悪、民生破綻、独裁回帰に怒ってきた民衆の声を示した。しかしパククネ政権は、ただ不法と暴力で回答するだけだった。警察の不法な殺人暴力に、ペクナムギ農民が倒れ、今でも危篤状態にあるが、知らない振りで一貫しているだけだ。そしてついに民主労総と主要加盟傘下組織に対する侵奪と無差別的な公安弾圧が続いており、白骨団復活と集会不許可を云々しながら、恐怖と公安だけが牛耳る独裁回帰の野心を公然と表わしている。
私たちは知っている。彼らが最も強硬に出てくる時が、実は彼らが最も危機に瀕した時だということを。今日彼らの公安政局追い込みと弾圧の見えすいた脅しが、不法な暴力鎮圧を糊塗し、殺人暴力の非難を免れるための必死のあがきであり、経済危機と民生破綻の責任を再び労働者民衆に転嫁するための術策だということを。そして彼らの心臓をねらっている労働改悪阻止ゼネストの気勢をそごうとするあがきであるということを。
いまやゼネストの旗が上がった。ゼネスト勝利で、労働改悪を防ぎ、民主労組運動を守ろう。ゼネスト勝利で、民衆の生存権と民主主義を守り、民生破綻、独裁回帰のパククネ政権を終わらせよう。今日ここに集まった私たちは次の通り決議する。」
民主労総は断固として12・5の大闘争を貫徹し、12月下旬に大ゼネストを準備している。民主労総のこの決死の闘いと連帯して、改憲絶対反対、労組拠点を作るために全力で闘い抜こう。合同・一般労働組合全国協議会がその先頭に立とう!

=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*

労働相談と職場の闘い  (58)

広島連帯ユニオン

解雇撤回・原職復帰、団結拡大を路線に闘う

不当な即日解雇に青年労働者が反撃

p0094_02_01a

11月13日、株式会社山陽測器に勤務する広島連帯ユニオンのM組合員に対して、即日解雇の通告が行われました。終業時間15分前に突然、社長室へ呼ばれて社長から解雇通知書を渡され、「貴重品は持って帰ってね、15分後には部外者だから」と告げられるという許しがたい解雇攻撃です。絶対に許すことはできません。広島連帯ユニオンはM組合員を先頭に「解雇撤回・原職復帰」の路線を打ち立て、団結の拡大を総括軸に直ちに反撃を開始しています。
山陽測器は測量機器のリース会社で、Mさんは事務職員として13年にわたって働いてきました。数年前からMさんに対する退職強要が始まり、次第にエスカレート。昨年3月、社長室へ呼ばれて解雇予告、退職時期を決めるように告げられたことがきっかけで、Mさんは広島連帯ユニオンに加入して闘うことを決意します。第一回団交の場で解雇予告通知を出すという初めから組合敵視の資本に対し、固く団結して闘い、次の団交では解雇を撤回させました。しかしその後も資本のMさんへの解雇攻撃は止まず、解雇撤回後も、Mさん本人へ告げずに決算賞与を全額カット、ユニオンの抗議によって半額カットに変更。更に翌年4月も、前年度と評価が変わらないという理由で決算賞与を半額にカットしました。ユニオンはこれらを不当労働行為として、地労委で争いました。会社側はそれからもM組合員に対して些細なミスをあげつらったり、業務で発生するミスをすべてMさんの責任にするなど自主退職に追い込もうと策動しましたが、M組合員は団結を基礎に会社側の攻撃と毅然と対決。2月には地労委で堂々と陳述を行い、10月1日にはついに「賃金カットを撤回せよ」と社前闘争に決起しました。
こうした闘いの前進の中で10月2日、地労委で全面勝利の命令が出されました。この命令は地元紙でも大きく取り上げられ、資本は大打撃を受けました。ユニオンは直ちに命令の履行を求めて団交を行い、取消訴訟で履行を回避しようとする資本に対し、11月5日、2度目の社前闘争をたたきつけました。会社側は完全に追い詰められ社長の弟である部長が、社前闘争から職場に入ったM組合員に対して「死ね!!死ね!!」という暴言を吐くという醜態をさらしました。しかしこの暴言もしっかり録音されており、山陽測器資本の労働者を「使い捨ての消耗品」として扱う姿が社会的に暴露されることに。どんな嫌がらせやパワハラに対しても全く屈することなく闘い続けるM組合員の存在に、山陽測器の経営者は職場の労働者支配の崩壊の恐怖を感じ取り、11月13日即日解雇の暴挙に及んできたのです。
最初は「威圧的な社長を前に団交で意見を言えるか不安」と言っていたM組合員も、先日の団交では社長に「あなたは社長に向いていない!」と弾劾。完全に会社側を圧倒する存在になっています。闘いの中で青年労働者が成長する姿に全組合員が鼓舞されています。この闘いは安倍政権の解雇自由化の攻撃との闘いです。同じようなやり口で自主退職や解雇に追い込まれている労働者の怒りを一つにして解雇撤回・原職復帰を貫いて闘います。

=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*

短信

IJBS労組解雇撤回裁判不当判決弾劾!

11月24日、沖縄県の那覇地方裁判所で日本IBM・ビジネスサービス労働組合(略称:IJBS労組)の仲宗根書記長に対する雇止め=解雇撤回裁判の判決が行われました。
IJBS労組は、昨年の3月末に仲宗根書記長が雇止め=解雇されて直ぐに解雇撤回闘争を開始し、沖縄県内外の労組を回り解雇撤回に向けての署名や支援を呼びかけてきました。非正規職99%、外注されたコールセンターという職場から、『非正規職撤廃・外注化反対・解雇撤回』を掲げ闘う青年労働者・非正規労働者の労働組合があるということと、基地の島=非正規職の島である沖縄の現状を変えるには労働運動で非正規職撤廃を行うしかないと訴え続けてきました。
森鍵裁判長は「原告の請求を全て棄却する」という不当判決の主文を読み上げ、逃げるように退廷しました。判決後の集会で当該が「解雇を撤回するまで闘い続ける」と発言。富田晋委員長も「書記長の解雇撤回闘争は職場闘争と一体だ、本日の判決は終わりではなく、新たな解雇撤回闘争の始まりだ」と述べました。

=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*

労働日誌 (11月21日~12月4日)

日本の勤労者はまた失望か冬のボーナスは減少へ-アナリスト予想

11月26日 ブルームバーグ

脆弱な日本経済にはこれ以上悪いニュースは必要ないはずだが、もう1つ悪材料が出てきたようだ。サラリーマンの冬のボーナスが減少するというアナリスト予想がそれだ。
BNPパリバによると、正社員の年末賞与は平均で1%減ると見込まれている。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの予測では2・1%減となる見通し。
これは夏のボーナスが減少した勤労者にとって苦い薬であり、個人消費や経済成長のてこ入れを目指して賃上げを呼び掛ける安倍政権の失望を誘うものだ。
ボーナスよりも個人消費への影響力が大きい毎月の基本給は伸びているものの、安倍政権や日銀の期待をこれまでのところ下回っている。
元日銀エコノミストで現在はJPモルガン証券シニアエコノミストの足立正道氏によると、基本給は来年、約0・5ー1びになる可能性がある。
日銀の黒田東彦総裁は先週、賃金の上昇について、史上最高となっている企業収益や雇用のひっ迫からすると「やや鈍いという感は否めない」と発言した。
BNPやゴールドマン・サックス・グループのエコノミストは、企業が2015年に賃金を多少引き上げたため、ボーナスやその他給付を抑制した可能性があると分析する。そうだとすれば、冬のボーナスで減った一部が来年の春闘で給与に戻されるというわずかな希望を勤労者にもたらすかもしれない。

GPIF、運用改革後初の赤字 7―9月に7・8兆円の損失

11月30日 ロイター

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は30日、2015年7―9月の運用損失が7兆8899億円だったと発表した。世界的な株安の影響で利回りは5・59%のマイナスとなり、安倍内閣が主導した昨年10月の運用改革後、初めての赤字に陥った。年金資産の積立金は135兆1087億円と、過去最大に膨らんだ6月末の141兆1209億円からおよそ6兆円減少した。
GPIFの運用損益が赤字となったのは6・四半期ぶり。中国や新興国経済に対する不安の高まりが今年8月に世界的な株安を招き、国内外の株式運用が振るわなかった。
資産ごとの運用損失は国内株式が4兆3154億円(利回りはマイナス12・78%)、外国株式が3兆6552億円(同10・97%)、外国債券が2408億円(同1・26%)と、運用見直しで比重を高めた3資産がいずれもマイナス運用だった。逆に、国内債券で3022億円(利回りは0・60%)を稼いだ。
年金特別会計で保有する短期資産について、厚生労働省は9月末の時点で4兆2000億円としており、GPIFは6月末から国内債券を6800億円程度減らす一方、国内株式を3700億円程度、外国債券を3500億円程度、外国株式を1兆6600億円程度買い増ししたもようだ。
9月末の年金積立金全体に占める保有資産割合は国内債券38・95%、国内株式21・35%、外国債券13・60%、外国株式21・64%となった。
四半期ベースでみると、今回の赤字額はリーマン・ショックに伴う金融危機で生じた08年10―12月の損失5兆7398億円を上回る規模だ。
GPIFは、昨年10月末から国内外の株式運用を増やした。現在は国内債券35%(以前は60%)、国内株式25%(同12%)、外国債券15%(同11%)、外国株式25%(同12%)とする運用割合を基本に、改革後の収益の積み上げは6月末までに12兆0967億円に上ったが、7―9月の株安でその6割を失った計算になる。
10月以降の運用損益はプラスに回復している公算が大きい。指標となる「ベンチマーク収益率」は今年4―10月の国内株式(TOPIX配当込み)が1・93%とプラスに転じたほか、マイナスに陥った外貨建て資産についても、足元で戻り歩調となっているためだ。
ただ、巨額の積立金を抱えるGPIFの損益は市場変動から受ける影響も大きく、今後、いかにリスクを管理するかなどの課題が残る。

=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*

マイナンバー制度は粉砕できる!

「労働組合として、認めることは絶対にできない」

マイナンバーを教えないと給与を払わない?

p0094_04_01a全国労働組合交流センター全逓部会の仲間をはじめとして全国でマイナンバー制度反対の闘いが開始されている。受け取りを拒否する人、再配達を望まないで郵便局に保管された後で自治体に送り返され、ロッカーや倉庫に積み上げられるマイナンバーの書類がどんどん増えている。12月1日は東京や大阪の156人が5地裁へマイナンバー制度が違憲との訴訟を起こした。
ある自治体の職場ではマイナンバーのために短期の1年契約で公務員が導入された。マイナンバーを理由に非正規公務員が導入され、必要がなくなれば雇い止め解雇されるのだ。
郵政の労働者は通常の配達の後3時間も超過勤務をして、マイナンバーの配達を行い、足を骨折するなどの労災に発展している。ある自治体の職場ではマイナンバーを役所の課長に教えないと「給料を支払わない」という恫喝をかけられた事例が報告されている。マイナンバーの収集の方法も出鱈目で200人くらいの職員のナンバーを一括して無防備に集めている。こういうのは違法行為だ。就業規則でマイナンバーを労働者に出させるような企業があるとすれば、それも違法だ。労働組合の組織的闘いでマイナンバー制度を粉砕することができる。東海合同労組の坂野委員長の職場ではマイナンバー制度問題で団体交渉を申し入れ、職場闘争としてマイナンバー制度粉砕の闘いが開始されている。

事業者は労働者から強制的にマイナンバーを集めることはできない

事業者は書類への記載は義務付けられているが、仮に労働者が事業者に教えることを拒んだ場合はどうなるのかという説明を国税庁が行っている。
「法定調書作成などに際し、個人番号の提供を受けられない場合でも、安易に個人番号を記載しないで書類を提出せず、個人番号の記載は法律(国税通告法、所得税法等)で定められた義務であることを伝え、提供を求めてください。それでもなお、提供を受けられない場合は、提供を求めた経過等を記録、保存するなどし、単なる義務違反でないことを明確にしておいてください。」(週刊『東洋経済10月3日号54頁』
つまりどうしても番号が集められない場合はその旨を記録した上で提出することが可能なのだ。「個人番号の記載がないことをもって税務署が書類を受理しないということはありません」(同)と国税庁は答えている。
したがって事業者は労働者から強制的にマイナンバーを収集することはできない。そのことをもって不利益を課すことはできない。この点を理解しておくのは重要だ。
マイナンバーは外国人労働者や日雇いの労働者からも事業者は取集することになる。しかし労働者の立場からすると1日しか働かない会社にマイナンバーを教えることになる。その企業の担当者が情報を漏えいしないという保証は全くない。前掲『東洋経済』でも「盲点は社員?! 怖い人的ミス」について言及しているが、人はミスをするものだ。そうしたら企業の担当者が厳罰に処せられる。マイナンバーを扱うのは現場労働者なのだ。こんな制度は粉砕あるのみだ。