全国協ニュース 第97号

全国協ニュース 第97号 2016年2月6日

9条2項改憲に踏み込んだ安倍を許すな!

衆院予算委員会は3日、安倍と全閣僚が出席して2016年度予算案に関する基本的質疑を行い、実質審議入りした。安倍は憲法9条2項について「7割の憲法学者が自衛隊について憲法違反の疑いを持っている状況をなくすべきではないか、という考え方もある」と述べ、改正の必要性に言及した。自衛隊については「60年以上にわたり国内外で活動を積み重ね、いまや国民の支持は揺るぎない」と強調した。さらに、現行憲法について「占領時代につくられ、時代にそぐわないものもある」と指摘。その上で「私たちの手で変えていくべきだとの考えの下で自民党の憲法改正草案を発表した。国会は発議するだけで、決めるのは国民だ。国会が国民に決めてもらうことすらしないのは責任の放棄ではないのか」と述べ、憲法改悪に向けて踏み込んだ。
自衛隊が憲法違反ならば、憲法違反の自衛隊を解体しなければならない。それを違法状態にあるから憲法を変えてしまえという論理だ。これは派遣法制定の時と同じだ。違法状態を改めるのではなく、違法を合法化してしまったのが派遣法だ。とんでもない論理である。
マイナス金利はアベノミクスの破産を体現している。株の下落はその現れである。だから改憲・戦争にのめり込んできたのだ。労働法制の大改悪、緊急事態条項の新設は生存権や労働基本権を解体して戦争に突き進むということだ。貧困・非正規化と戦争攻撃は一体である。労働組合の闘いを蘇らせ、民主労総と固く連帯してゼネストを打てる力をもとう。

新署名運動の先頭に全国協が立とう!

国鉄改革法23条5項には「承継法人の職員の採用については、当該承継法人の設立委員会が行った行為は、それぞれ承継法人の行為とする」と記されている。そうすると、JR設立委員会を束ねる齋藤英四郎が行った不当労働行為はJR東日本が行った行為であり「JRに採用せよ」という闘いは、法律的にも正当だ。この署名運動は裁判的には終わったとしてもJR東日本との団体交渉を実現し、原職復帰まで闘い抜く新たな運動形態だ。全国協は先頭で署名運動を牽引して闘い抜く。
「第2の国鉄分割・民営化」攻撃との闘いは、解雇の金銭解決制度、残業代ゼロ法案、裁量労働制の拡大等、安倍の労働法制大改悪との闘いと一体である。改悪派遣法の付帯決議を評価し、政省令や指針で派遣労働者の権利の拡大ができるかのように幻想を振りまく勢力の反動性を暴き、派遣法そのものを葬り去る闘いを貫徹しよう!
維新の会が主導して改悪派遣法を容認することと同時に提出された「同一労働同一賃金推進法」は派遣先と派遣元の労働者の雇用形態、労働条件の一切をそのままにして、派遣先と派遣元の労働者の「均等待遇」が成り立つかのような幻想を振りまくペテン的な法律だ。正規・非正規を分かつものが直接雇用と間接雇用の違いだ。それと有期労働契約問題をそのままにした「均等待遇」や「同一労働同一賃金論」、「同一労働同一価値労働」論は安倍の「同一労働同一賃金」と何ら変わりない。派遣法撤廃、外注化・非正規化絶対反対! が我々のスローガンだ! 2・14集会を突破口に全国協の組織強化拡大へ!

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写真 動労千葉がJR東に団交申入(2015/9/9)

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労働相談と職場の闘い  (61)

みやぎ連帯ユニオン

東北石けん闘争の2つの勝利的地平

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2008年、東北石けんは事業(坊ちゃん石けんの製造・販売)の譲渡を決断し、畑惣商店は東北石けんの株式買い取りによって石けん事業を継続する計画を立てました。会社が存続するので雇用も当然引き継がれるはずでした。しかし、東北石けんに労働組合があることを知った畑惣商店は労組排除をもくろみました。労組の新工場での労働条件をめぐる団交の要求に対し、畑惣商店と東北石けんは共謀して東北石けん廃業・全員解雇を通告してきました。そして畑惣商店は、事業譲渡の形式を株式売買から、東北石けんから畑惣商店に工場や商標を個別に売買する方式に変更して、事業を引き継いだのです。畑惣商店は組合を排除し、組合脱退者のみを新工場に雇用し、2009年4月から石けん事業を続けています。
このあらましを見れば、畑惣商店と東北石けんの不当労働行為は明確です。

東北石けん闘争の勝利的地平は2点あります。
1つは2008年末の解雇通告以来、解雇撤回の旗を掲げ、労働組合つぶしを絶対に許さないと闘ってきて、ついに中労委での審問をかちとったことです。3月9日の審問では組合側が洞口明委員長と小原豊書記長の2名、会社側が東北石けんと畑惣商店の代表取締役2名、計4名の尋問が行われます。皆さんの結集をお願いいたします。
2つは東北石けん闘争が動労総連合・動労みやぎ建設の先頭に立っていることです。

(1)組合つぶしに負けず闘う

東北石けん闘争の勝利的地平は、第1にM&A(企業の買収・合併)にあたっての労働組合つぶしを許さず、団結を強化・拡大してきたことです。
宮城県労働委員会は2013年10月28日に発した反動命令において、「『東北石けんの解散は組合をつぶすための偽装解散である。』と組合が主張している」と、でっち上げました。そして「東北石けんと畑惣商店は資本関係も実体もまったく違う別会社だから偽装解散ではない。東北石けんの解散は真正解散だから解雇は不当労働行為ではない」と結論づけ、組合の申立を棄却しました。地労委命令を中労委において完璧に論破し、不当労働行為の全構造を中労委において暴き切ったことが、審問を中労委がせざるを得ない力関係をつくり出しました。

(2)動労みやぎ建設の先頭に立つ東北石けん闘争

東北石けん闘争の勝利的地平の第2は動労総連合建設ー動労みやぎ建設の先頭に立っていることです。
東北石けん分会の組合員は労働組合を守るために、人生をかけて闘いぬいてきました。解雇通告直後の「新工場に行けば幹部待遇だ」との組合の分断を狙う支配介入をはねのけ、裁判所や労働委員会での解雇撤回なき金銭和解提案を拒否し、解雇撤回を求め、団結を強化・拡大して闘ってきました。このような東北石けん闘争は当初から国鉄闘争と一体不可分です。そして今、東北石けん闘争は動労みやぎ建設の先頭に立っています。これがわが組合が誇る東北石けん闘争の現在の勝利的地平です。

3・9東北石けん中労委闘争への結集をお願いします。

審問期日は2016年3月9日(水)13時から17時、中央労働委員会で行われます。第1回審問が終われば結審の予定です。結集をよろしくお願いいたします。

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労働日誌 (1月16日~2月5日)

世界の最富裕層1%の保有資産、残る99%の総資産額を上回る

1月18日 AFP=時事

世界人口の1%にあたる富裕層が保有する資産は、それ以外の99%の人々の資産全てを合計したよりも多いとの報告を、英非政府組織「オックスファム」が18日に発表した。
貧困撲滅を掲げるオックスファムは、「世界経済フォーラム(WEF)」年次総会(ダボス会議)がスイス・ダボスで開幕するのを前に、報告書「1%のための経済」を発表。「悪化の一途をたどる不平等は、62人が所有する富と世界人口のうち所得の低い半数の人々が有する富とが等しい世界を作り出した」と述べた。
オックスファムによると、この62人という数字は「ほんの5年前には388人だった」という。
また報告書は、世界の不平等の影響を受けるのは、圧倒的に女性が多いとも指摘。「悪化する不平等の背景にある主要な傾向の1つとして、
ほぼ全ての先進国と大半の発展途上国で、労働者に分配される国民所得
が減少していることが挙げられる。世界の低賃金労働者の大多数は女性だ」と説明している。
その上でオックスファムは、経済的不平等への取り組みの重要性を指摘する声は世界の首脳レベルでも増しているが、「貧富の差は過去12か月間で劇的に拡大した」と指摘。前年のダボス会議に先立って発表した、世界の富裕層1%の持つ富はもうすぐ残る99%の持つ富の合計を上回るとの予測について「2015年中に現実のものとなった」と述べた。
報告書によれば、世界の極貧層は1990年から2010年の間に半減したが、世界でも所得の低い10%の人々の平均年収は過去25年間で3ドル(約350円)も増えていないという。

株暴落でGPIF運用損「消えた年金」は1週間で7兆円突破

1月20日 日刊ゲンダイ

平均株価の下落幅は、大発会からの10営業日で2000円を超えた。この間、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用損が7兆円を超えたというショッキングなデータが飛び出した。国民の年金はいよいよヤバくなってきた。
金融評論家の近藤駿介氏(アナザーステージCEO)がこう指摘する。
「GPIFの2015年7~9月期の公表資料をベースに試算したところ、年初から先週末15日までの間に約7兆3800億円の損失を出した可能性が高いことが分かりました。日経平均の大幅安に加え、海外株や外債も値を下げているからです。7~9月期の運用損約7兆8899億円に迫る勢いです」
約135兆円の運用資産を持つGPIFは昨年、基本ポートフォリオを大幅に組み替えた。国債35%、国内株25%、外債15%、海外株25%などで構成されている。
近藤氏は7~9月期のポートフォリオを維持しているとの仮定で、昨年末時点の資産推計額をハメ込み、収益率のベンチマークごとに試算を行った。すると、GPIFの運用資産は年初から15日までの時点で5・26%も目減りしていたのである。
国内市場の値動きを見ただけでも運用成績はヒドイありさまだ。国内株、外債、海外株は軒並みマイナスだし、円高も進行している。唯一プラスなのは、皮肉にも6割だった構成比率を一気に引き下げた国債だけだった。株安、円高がさらに進めばGPIFの損失はさらに大きくなる。
「安倍首相は国会答弁で〈民主党政権下の累積収益額は4・1兆円だったが、それ以降の収益は33兆円プラス〉〈年金運用は長期的に見てどれぐらい収益を上げているか〉などと強弁していましたが、問題は収益だけではありません。国民が知りたいのは、将来の年金支払額に対してGPIFの資産がどれほど残っているのかということ。保険料が引き上げられ、支給額が切り下げられている現状からいって十分な資産が残っているとは考えにくい。その状況でハイリスクな株式への投資割合を引き上げている場合なのか。野党はこのあたりをガンガン攻めるべきです」(前出の近藤駿介氏)
これでGPIFの自主運用を認めさせたら年金は藻屑と消えかねない。

外国人労働者90万人超最多更新…厚労省調査

1月30日 読売新聞

日本で働く外国人が昨年10月時点で前年同期より15・3%増えて90万7896人となり、3年連続で過去最多を更新したことが、厚生労働省の調査でわかった。
雇用する事業所数も過去最多の15万2261か所。好調な経済状況や人手不足の影響で、アルバイトをする留学生や留学後そのまま日本企業に就職する人が増えたためだという。
厚労省は2008年から、事業所が届け出る外国人雇用者数を集計。在日韓国・朝鮮人は含んでいない。
在留資格別で最多は、永住者など「身分に基づく在留資格」の36万7211人(前年同期比8・4%増)。アルバイト留学生を含む「資格外活動」19万2347人(同31・1%増)、「技能実習」16万8296人(同15・7%増)、「専門的・技術的分野」16万7301人(同13・6%増)と続く。国籍別では中国(32万2545人)、ベトナム(11万13人)、フィリピン(10万6533人)が多かった。

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非正規職撤廃! 65才以上の労働者もストライキと国際連帯でたたかう

関西合同労組南大阪支部

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関西合同労組は南大阪支部サトイ金属分会で昨年12月19日と25日に解雇撤回の2波のストライキに決起しました。
解雇攻撃をうけた組合員がサトイ金属で働き始めたのは62才から。ハローワークでは、正社員・社会保険ありでしたが、実際は800円の時間給アルバイトでした。労働者全員が8時間+50分タダ働き、有休なし、低賃金で毎日2時間残業してやっと世間並みの生活が成り立ちます。仕事は重量のある鋼材を曲げるので危険で、20トンクレーンを免許がなくとも扱わなければなりません。だから労働者の入れ替わりが激しく、年に20人から50人もが出入りします。昼食も、着替えも現場でバラバラ。新入りが入っても指導係はほとんど無口です。それは専務から「こいつは使えるか」と首切りの片棒をかつがされ、つらくなるからです。
しかし、サトイ金属の鋼材の切断、開先、曲げ(プレス、ロール)、溶接、配達の仕事は流れ作業で、一つの製品を作るのにも、クレーンを使うのにも協働しなければ仕事はまわりません。ワイヤーロープは切れないと交換しない安全無視の会社のやり方に、自分の身は自分で守れよと労働者はボヤキまくっていました。1500tロールが導入され、このままでは労働者が殺されかねないギリギリのところで去年の3月、関西合同労組は春闘統一行動の熱気のなかでサトイ金属に団結しようの旗をたてたのです。職場闘争と団交で、8時間労働、有給休暇、労働者全員にクレーン免許をもぎりとり職場は一変しました。

資本と激突する運転保安闘争

しかし一人分会では賃上げ、安全闘争の本格的着手はできません。壁にぶつかりました。その矢先に組合員が大型トラックで大きな事故をおこし、当該は落ち込みましたが、団交の席で「事故の責任は全て会社の責任だ」と言いきり立ち直りました。自分の持ち場である配達・運転で資本と激突する運転保安闘争をはじめました。
会社は、事故以来配送の仕事を外注化し、組合員がやってきた仕事をなくし、年令が66才で契約更新しないと、解雇攻撃をかけてきました。1ヵ月前から自宅待機を命令しましたが実力で就労し、あわてた会社はガードマンを雇って「敷地に入るな」と暴力的に排除してきました。しかも「暴力をふるった」とデッチあげ、組合員を警察に逮捕させたのです。関西合同労組は全力でたちあがり、完全黙秘を貫いた組合員を奪還しました。不屈の怒りで解雇撤回闘争をやりぬき2波のストライキをうちぬきました。闘いは続きます。解雇を撤回させ、サトイ金属分会の団結を拡大します。
65歳以上の高齢の労働者が、低年金、無年金で生きていけず、働かざるをえないが契約社員とか派遣とか嘱託という極めて不安定で低賃金、強労働を強いられる現実に怒り、闘いをはじめました。青年が強いられている非正規職と全く同じであり、その怒りは労働組合に団結し、社会を根底からひっくり返す力をもっています。関西合同労組は非正規職撤廃でたたかいます。