全国協ニュース 第101号

2016年4月2日 第101号
=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*

全国協ニュース100号突破

改憲・戦争に突き進む安倍を打倒しよう !

3月19日発行の全国協ニュースが100号を迎えた。
29日に戦争法が施行され、米韓合同軍事演習が4月30日まで続く中で朝鮮侵略戦争の切迫状況は日増しに強まっている。
3月18日の参院予算員会の答弁において横畠祐介内閣法制局長官は「憲法上、核兵器の使用は禁止されていない」「わが国を防衛するための必要最小限度のものに限られるが、憲法上あらゆる種類の核兵器の使用がおよそ禁止されているとは考えていない」との見解を示した。集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法が29日に施行になるこのタイミングで核使用を憲法が禁じていないとする答弁は朝鮮侵略戦争、5015作戦計画と一体で語られていることは明白だ。
予備自衛官になった民間船員に有事の際、自衛隊員や武器を運搬する有事に使われる民間フェリーを所有する特別会社が民間の出資で設立された。これは「戦時徴用」そのものであり、労働者階級の戦争動員の策動がはじまっているのだ。改憲・戦争に突き進む安倍を打倒しよう!

p0101_01_01a

小竹運輸グループ労働組合の闘い―新たな局面に

合同・一般労働組合全国協議会小竹運輸グループ労働組合は2013年10月30日、茨城県労働委員会に対し不当労働行為の救済申立てを行い、現在命令を待っている段階である。
小竹運輸の労働委員会闘争で重要なことは当事者を小竹運輸だけでなく、小竹運輸グループ全体にした点である。小竹運輸だけでなく、「つくばトランスポート」「Kーロジテック」「トランスーコ」という3社は実は一体であり、不当労働行為の当事者であるというのが組合の主張である。
組合側は小竹正雄という実質的経営者がグループ全体を仕切り、細部の業務に関わること全般、解雇を含む人事に関してもすべて会長が行っている立証に成功し資本を追い詰めている。
その結果として小竹資本は荒川克則という人物に株式を売却し、社名も「荒川運輸機工」に改めた。しかし出てくる弁護士は同じ、仕事もこれまで通り同じ。しかし4月1日から賃金の引き下げを行う旨の会社説明会と団体交渉を会社側が申し入れてきた。賃下げの内容は以下の通り。
これまで会社側が「みなし残業代」として支給していた「労働手当」トレーラー分4500円、トラック分2400円を廃止して、乗務手当としてトレーラー分1000円、トラック分500円とし、発生した分だけ残業代を支給するというものだ。トレーラーの場合の9900円の日給が3000円下がり、6900円ということになる。小竹運輸グループ労働組合は一方的な不利益変更には応じられないと団交の席を立った。基本給5400円はこれだけだと茨城県の最低賃金を割りこむ。労働委員会命令が4月にも出ようという状況にあり、今井さんの過労死裁判も最終局面に来ている。小竹資本は追い詰められて更なる兵糧攻め攻撃をかけてきたのだ。組合が団結して敵よりも1日長く闘えば必ず勝てる。そういう段階に来たのだ。

=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*

労働相談と職場の闘い(65)

みやぎ連帯ユニオン

東北石けん 中央労働委員会闘争報告

p0101_02_01a

3月9日、東京・港区役所そばの労働委員会会館で東北石けんの中央労働委員会(中労委)闘争がたたかわれました。今回の審問では組合側(洞口明委員長と小原豊書記長)の2名、会社側(東北石けん・佐藤吉範、畑惣商店・畑文雄の両代表取締役)2名の尋問を行いました。

東北石けん・畑惣商店、両社の不当労働行為とは以下のようなものです。
当初、畑惣商店は、東北石けんの株式を取得することによって、労働者の雇用も含めて石けん事業を継承する予定でした。しかし、東北石けんに労働組合が存在することを知り、労働組合の新工場での労働条件に関する団交要求(2008年11月26日)に直面した畑惣商店・畑文雄は、労働組合の排除をもくろみ、株式譲渡での事業継承を規定した両社の基本合意(2007年11月)の解約を東北石けん・佐藤吉範に通告しました。そして、両社の合意のもとで2008年11月29日、東北石けんの労働者全員に東北石けん・佐藤吉範から会社廃業・全員解雇通告がなされたというものです。畑惣商店は石けん事業継承の方式を、雇用を引き継がなければいけない株式売買から、雇用を引き継ぐ必要がない、工場や商標を個別に売買する方式に変更しました。そして、2009年4月から組合員を排除し、組合を脱退した2名を採用して、名取市愛島台の新工場を稼働させ、釜出し一番石けん(坊っちゃん石けん)を製造しています。

畑惣商店が不当労働行為の主導者

審問では畑惣商店が東北石けんによる解雇・不当労働行為を主導した、一方の当事者であることを真実の証言で立証しきる勝利をかちとりました。
洞口証人は、11月29日の朝礼で会社廃業・全員解雇通告がなされたときに、佐藤吉範やその妻で取締役のきぬ子から「私の方から畑さんに口利きはしません。」(吉範)、「新工場に行きたい人はいないの?」(きぬ子)と言う発言が行われたことを暴露しました。会社廃業と言いながら、畑による新工場の稼働が2人の発言では前提とされています。このことは29日の廃業・解雇通告までに、両社による東北石けん廃業・畑惣商店による新工場での事業継承という大枠の合意ができていたことを示します。
小原証人は11月廃業・解雇通告に至るまでの新工場での労働条件をめぐるやりとりで、当時は東北石けんの代表取締役でもあった畑文雄が、一方的に労働条件通知書を交付して来たり、個別ヒアリング・就労意思確認を中止したことを暴き出しました。労働組合を畑が嫌っていたことを浮き彫りにしました。
会社側証人2名は真実を話せないゆえにまったく迫力がなく、佐藤吉範にあっては事前に審問前に提出した自らの陳述書の内容を、審問で証言できないという醜態をさらけ出しました。

金銭和解を断固拒否

審問のもう一つの偉大な勝利は中労委による金銭和解攻撃を労組が断固拒否したことです。中労委は審問後、労組を審査室に呼び、「地労委命令を全面的に覆すことは難しい。金銭和解をするつもりはありませんか?」と言ってきました。しかし、労組は断固これを拒否し、不当労働行為なら原職復帰が当然だという立場を貫きました。
審問には東京西部ユニオン、なんぶユニオン、郵政非正規ユニオンの仲間も参加し、共に闘いました。
審問は今回で結審しました。みやぎ連帯ユニオン、東北石けん分会は解雇撤回を貫き、動労総連合建設の闘いの先頭に立っていく決意です。

=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*

労働日誌 (3月5日~3月19日)

長時間労働残業の上限規制は必要

3月31日 東京新聞社説

「残業代ゼロ法案」提出の政府が、残業規制の見直しを言い出した。確かに日本の労働時間は欧州などより長い。過労死を防ぎ仕事と家庭の両立を容易にするならいい。具体像をまず示してほしい。
安倍晋三首相は、政府の一億総活躍国民会議で「(残業時間の上限を労使で定める)三六協定における時間外労働規制のあり方について再検討を行う」と表明した。
労働基準法は労働時間を一日八時間、週四十時間までと定めている。
しかし、労使が三六協定を結べば法定時間を超えて残業でき、“青天井”ともなる。三六協定を結ぶ事業場は全体の五割を超える。
日本人の労働時間は長い。国際労働機関(ILO)によると、週当たりの労働時間が四十九時間以上の長時間労働者の割合は二〇一三年で、日本は21%超。フランスやドイツの、ほぼ倍だ。
厚生労働省によると、一四年度に脳・心臓疾患で過労死したと認定されたのは百二十一人と高止まりし、精神障害による過労自殺は未遂も含めて九十九人と、過去最多を更新している。
フランスやドイツの労働時間が短いのは、総労働時間の上限規制を設けているからだ。加えて、勤務終了から開始まで連続十一時間以上の休息を取らなければいけないという「インターバル規制」も定めている。
一億総活躍国民会議のメンバーからは「三六協定の上限規制の設定など、長時間労働規制を前に進めてほしい」と欧州と同様の規制を設けるよう求める声も出た。
日本労働弁護団は、フランスを参考に、総労働時間の上限を週四十八時間、時間外労働の上限を年二百二十時間と、罰則付きで法律で定めることを提言する。
経済界の反発も予想されるが、総労働時間の上限規制を日本も導入するべきではないか。労働時間の抑制は、働き手の命や健康を守るのみならず、女性の活躍支援や少子化対策としても有効な施策であることは間違いない。
理解に苦しむのが、政府は長時間労働の抑制に旗を振る一方、働いた時間に関係なく成果に応じて賃金を支払う残業代ゼロ法案の成立を目指していることだ。同制度は過重労働を助長させ、過労死を増やすとの懸念が強い。
政府は年収千七十五万円以上の高度専門職に限定するため対象は「極めて狭い」と言うが、将来、拡大されない保証はない。働く側の声をよく聞いてもらいたい。

介護職賃金、厚労省「上がった」に「実感なし」

3月30日 読売新聞

厚生労働省は30日、人手不足が深刻な介護職員の賃金アップのため、介護報酬の加算を昨年4月から充実させた結果、常勤職員の月給が、1年前と比べて平均で1万2310円上がったとする調査結果を公表した。
一方で、経営難などを理由に賃上げを実行しない事業所もあり、「賃金はそれほど上がっていない」という職員は多い。
調査は2015年10月、特別養護老人ホームなど1万560事業所に実施。7559か所が回答した。
加算を得た事業所の常勤職員の平均月給は、15年9月現在で28万4410円で、14年9月の27万2100円と比べて1万2310円の上昇。非常勤職員の平均時給も、15年9月で1100円で、14年9月の1090円から10円上がった。

日本IBMの解雇無効 元社員5人が勝訴/東京地裁

3月28日 時事通信

個人の「業績不良」を理由に日本IBMを解雇された40~50代の元社員5人が、根拠のない不当な解雇だとして地位確認などを求めた訴訟の判決で、東京地裁(吉田徹裁判長)は28日、全員の解雇を無効と判断し、同社に未払い賃金の支払いを命じた。
吉田裁判長は「業務を任せられないほどではなく、職種転換や降格などの手段を講じていない解雇は権利乱用に当たる」と述べた。労働組合員を狙い撃ちした不当労働行為だとする原告側の主張は退けた。
判決によると、5人は営業の後方支援や社内システム関連などの業務に従事していたが、2012~13年、「業績が低い状態にあり、改善の見込みがない」として解雇された。
=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*
danketu-logo 団結

中央タクシー分会賃金減額攻撃との闘い

群馬合同労働組合・書記長・清水彰二

2人の組合員に対する「稼働手当」約八万円の減額攻撃との闘い

p0101_04_01a

中央タクシーの賃金形態は、それまで基本給16万円、「稼働手当」11万4600円の固定制だった(「定額働かせ放題」。これによって過労死するような長時間労働が強制された)。それを組合員2人に対しては、「稼働手当」を3万5000円に減額したのだ。実に7万9600円、手取りで言えば給料の3分の1が減額された。組合は基金を呼びかけ、ただちに生活破綻する組合員には貸し付けを行い、堪え忍んでもらって、闘う体制を作った。
会社は8月分の給与から、この減額を強行。8月の途中から8月分の給与の減額を通告し実行する。労働基準監督署に申告し、8月分については是正勧告が出され、会社は支払いをせざるを得なくなった。しかし9月分以降については、「労働契約法」の問題であり、「労働基準法」の問題ではないと、労働基準監督署は介入をしなかった。
組合は、組合員に対する差別的取扱いであるとして、群馬県労働委員会への不当労働行為救済申立を準備する一方で、「労働契約法」違反であるとして、2人の組合員が少額訴訟での提訴を行った。一方的な減額は明白な「労働契約法」違反であり、1回の審理で勝訴できると踏んでいた。ところが、藤岡簡易裁判所は、原告も被告も1回での審理での判決を望んだにもかかわらず、責任ある判断を下すことが出来ないとして、裁判所の職権で通常裁判への移行を決めた。

この裁判闘争が、いまや決定的な地平を切り開きつつある。
T組合員は、専門の法律書を買い込んで、必死に勉強をはじめ、今や自分で法律書から証拠をも探してきて、準備書面の作成、書証の整理も責任をもって行うまでになった。すごいことだ。
一方の会社は、人に言えない悪だくみがあるからだろうか、代理人弁護士も立てられず、書類を作って糸を引いていると思われる悪徳社労士のもと、社長自らが、総務部長1人を従えて、裁判も労働委員会も団交も表にたつ。ところがいつも人に準備させているものだから、法廷でも団交でもしどろもどろで、どうしようもない恥をさらす。裁判ではほとんど裁判長から叱責に近い注意を受ける始末。
裁判では、要するに、会社は従業員の労働時間管理をまとも行っていないということが明らかになろうとしている。就業規則で規定したタイムカードさえ置いていないのだ。それにタコグラフ(運行記録)の改ざん、業務日報の改ざん、団体交渉での無責任な対応、いくらでも証拠がある。そしてT組合員が、徹底した「メモ魔」であったこともさいわい、ノートに記録した出退勤時間を証拠にして会社の労働時間管理のデタラメさを論証しつつある。

驚いたことに、会社が2人には残業をさせないと言った昨年10月にも、時間外・深夜賃金が月3万5000円を超えていることが判明。組合員には残業をさせていない、それでもお情けで「稼働手当」を3万5000円も払ってやっているという会社の論拠はボロボロだ。これについて裁判所が、会社の主張の裏付け、証拠を提出するように指示をした。会社は、証拠も出すことができず(出せるわけがない)、ただただ裏付けのない、勝手な主張を言いつのるだけで、裁判所をあきれさせている。
裁判での攻防は、労働委員会での不当労働行為を明らかにする上でも決定的な意味を持ってきた。