全国協ニュース第172号(2019年12月05日)

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全国協ニュース第172号(2019年12月05日)

大会報告 特集 合同・一般労働組合全国協議会第11回定期大会の成功を勝ち取る!

 11月23日(土)、都内で、合同・一般労働組合全国協議会第11回定期大会が行われた。今大会の獲得目標は2010年8月5日の結成大会の原点に立ち返り、1000人建設を実現しようということである。
結成から10年。600余名からスタートして700名前後を推移してきた。関西生コンに対する労働組合壊滅攻撃、JRを先頭とした「労働組合の無い社会」攻撃の中で、あたりまえの労働組合を組織し、運営し、維持していく闘いは10年前のレベルとは異なる段階に入っている。しかし、資本主義社会が資本主義社会である限り、新自由主義の攻撃が如何に激しいものであろうとも、労働組合を絶滅することはできない。

「一人でも入れる労働組合」を標榜する合同労組は、一人でも加盟でき、一人でも闘えるがゆえに、一人の活動家が先進的に闘いぬくような傾向に陥る場合があった。しかし、労働組合は職場の労働者を丸ごと組織するのが原則的な姿だ。
個人加盟の、企業内ではない、企業の外に団結体をつくることが合同・一般労組の使命のようにも語られてきた。しかし、合同労組の組織形態に革命性があるわけではない。重要なのは路線であり、我々がどのような労働運動を目指すかである。
企業内的組織であろうが、どんな産別であろうが、失業者であろうが、誰でも、どのような職種・産別でも労働組合に組織してしまう貪欲な組織戦に打って出よう。他労組、過去のあらゆる労働運動の経験から学び組織化の闘いに打って出よう!

武建一委員長は関西生コンの闘いを全国に拡大しようと考えている。10・14東京集会で木下武男氏は「関西生コン型労働運動を全国に拡大することが関西生コン弾圧を打ち破る道だ」と訴えた。関西生コン弾圧を打ち破る陣形の構築と、合同・一般労働組合全国協議会の組織建設を一体のものとして闘いぬこう! 第11回大会をその具体的実践の開始の場としよう!

「はじめに」の部分で、上記のように確認し、具体的にどうやって組織・拡大に打って出るのかという「方針」を提起した。この「方針」は組織拡大を実現していくための、大胆で、意欲的な提起である。
「いま議論として必要なのは、組織方式・組織形態の機能論的な論議に行くのではなく、これまでのあらゆる努力と苦闘に対して敬意をもって学び、労働者の現実に立ち向かっていくことです。何よりも問題は、大多数の労働者にとって労働組合が存在しない、団結の場、闘争の機会が奪われていることなのです。ここをどう突破するのかが問題なのです。」(方針案より)
青年労働者を組織し、労働組合をつくり、それを維持・運営していくのは簡単ではない。そこに「魔法の杖」はない。資本の側の労働組合を認めない、作らせない攻撃は尋常ではない。弾圧・分断・組織破壊の攻撃を乗り越える、路線と組織化の執念が一切を決めるのだ。

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第11回定期大会の「総括」の核心

昨年10月に開催された第10回定期大会は、韓国から旭非正規職支会チャ・ホノ支会長を迎えて開催された。それに先立つ同年6月には、動労千葉と私たち全国協を軸として旭非正規職支会支援共闘会議を結成した。全国協は、世界の労働者階級の先頭で激しく非正規職撤廃・解雇撤回・職場復帰をかけて闘う旭非正規職支会との団結をかけて、この1年を闘い抜いてきた。これが第1の核心だ。

第2は、コンビニ関連ユニオンの結成と前進は、合同一般全国協にとって決定的な闘いとなったということだ。
昨年の全国協定期大会で準備会結成を確認した。それはまさに新自由主義の象徴ともいうべきコンビニの矛盾の噴出に対して、千曲ユニオン河野副委員長の闘いを軸として、全国協が全体を獲得する闘いにうって出るという決意としてあった。セブンイレブン本部社員としての不屈の闘いが、コンビニのオーナーや関連労働者の怒りと強く結合し、深い共感と支持をつくり出しつつあった。
こうした中で、営々と闘われ続けたコンビニオーナーと関連労働者の闘いを、本格的に、階級的に、爆発させる闘いは待ったなしだった。
しかし、全国協にとって、このような闘いは全く新たな挑戦である。まずコンビニオーナーやフランチャイズの問題は、ほとんど未知の世界だった。オーナーが本当に労働運動の主体たり得るのか? また従来の全国協の縦割り組織のあり方、独立採算の組織のあり方のままではとても対応しきれない。全国闘争として地域をこえて闘うあり方、また本部社員も、オーナーも、店舗社員も関連労働者も、職種や雇用形態をこえてひとつの労働組合に団結するあり方が求められた。これは明らかに産業別労働組合への挑戦でもある。
全国協は、6・9コンビニ関連ユニオン結成大会を勝ち取り、7・11全国統一コンビニストを決定的闘争として勝ち取った。この闘いは河野委員長のでっち上げ逮捕と過激派キャンペーンをも粉砕して、セブンイレブン経営陣を打倒する情勢を切り開いている。コンビニオーナーと関連労働者の自己解放的な決起の中で、力強く組織拡大を勝ち取りつつ前進している。向こう1年をかけてこの闘いに全力決起する。

第3。全国協は、東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の闘いを軸としながら、動労千葉や国鉄闘争全国運動の仲間とともに「関西生コン支部弾圧許さない10・14東京集会」の成功を勝ち取り、11・3集会の成功を勝ち取った。
関生支部への弾圧と組織破壊を許した時、全国協も同じような攻撃が不可避である。決して他人事ではない。新自由主義の破綻を、安倍と資本家階級が、改憲と戦争、排外主義と戦争で生きのびようとしている今、関生支部への弾圧を絶対に打ち破ることが階級決戦である。
全国協は、全国で、関生支部弾圧粉砕の大運動・大同団結運動をつくり出すために闘う。それは自らの狭い意識と運動を打ち破る自己変革運動である。その闘いを通して階級的労働運動に責任を取る主体として登場する。

(写真 関生弾圧粉砕!「声をあげよう! 弾圧ゆるすな! 11・16全国集会」)

第11回定期大会の「方針」の核心

第一に、まずなんと言っても基本的・基礎的な労働組合活動の確立である。執行委員会の定期的な開催、組合全体ミーティングや大会の開催、財政の確立、ウェブサイト運営や労働相談体制の確立、機関紙やニュースの発行、学習活動、活動家の養成などを持続的に行うこと。
さらには地域合同労組・ユニオンとして、労組交流センターの自治体や教労、郵政や医療などの各産別部会とも協力して、組織化の戦略を練り、オーガナイザー等を配置し、職場少数でも地域多数であり地域の事情にも熟知する地域合同労組・ユニオンの特性を生かして、組織化していくこと。

第二に、職場組織(支部や分会)をつくり、維持する力量が問われる。職場に労働組合をつくり、なおかつ、その団結と職場を維持することは並大抵ではない。こうした困難に立ち向かい続けて、労働者が団結を維持して闘い続ける中にこそ、職場を変革し、労働者の雇用や賃金、権利を守り、何よりも労働者の誇りを取り戻す道がある。全国協は、一つでも二つでも数多くの職場組織を
建設して、労働者の団結をめぐる、そして職場支配権をめぐる日常的な資本・経営との攻防にかちぬく経験と教訓、指導力を蓄積していく。

第三に、業種・職種的な経験や調査・研究の蓄積である。地域合同労組であっても、個々の職場組織や労働者はなんらかの業種・職種であるはずだ。それぞれの業界特有の違法や労働実態を告発して闘いを提起し、変革の道を示すことができる。業界特有の普遍性・共通性をとらえて組織化する。これは全国規模のテーマだけにとどまらず、それぞれの地域で一定の業種に特化して、組織化し、職場の状況を変える戦略をとることもできる。
コンビニ関連ユニオンの経験は決定的である。全国協には、交通運輸や介護など、そうした戦略を検討しうる材料や力量は十分にある。労組交流センターの自治体部会との連携した非正規公務員の組織化や、医療福祉部会との連携なども同様に重要になってくる。

第四に、非正規労働者・女性労働者・外国人労働者・高齢労働者の組織化やストライキができる労働組合への飛躍である。

第五に、改憲・反戦などの闘いである。戦争や改憲に反対するのは労働組合として当然の任務であると同時に、労働組合への組織化へ結びつく運動方針・組織方針を形成することが求められている。裁量労働制度の拡大や金銭解雇制度との闘いも大きなテーマだ。これらも組織化方針と一体で方針形成が求められている。

第六に、次世代の運動を担う活動家やリーダーを育成することは全国協の任務・使命だ。職場や地域、業種・職種など様々な争議や組織化の経験を通して活動家をつくりだす。さらには学習会や講習会、ユニオンカフェや合宿などの学習の場を設けることや、学習教材の作成、経験交流会など、全国の闘いの経験や教訓の共有化など組合活動家づくりの方策と事業を真剣に考える。
青年労働者にとって、自分たちが組織され、自らが活動家になるにふさわしい存在なのだと思わせるような労働組合運動にすることが必要である。

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労働日誌(10月29日~12月4日)

「マクロ経済スライド」、来年度も発動の見通し

11月30日 読売新聞

物価や賃金が上がった場合に公的年金支給額の伸びを抑える「マクロ経済スライド」が来年度、発動される見通しとなった。実現すれば、今年度に続いて2年連続となる。
マクロ経済スライドは、物価や賃金が上がっても、年金支給額をそれより小幅増か据え置きとする仕組みだ。年金の給付水準は下がるものの、年金財政を安定させ、将来世代の給付水準の確保につながる。
総務省が発表した10月の全国消費者物価指数では、生鮮食品を含めた「総合」は前年同月比0・2%上昇した。このまま推移すれば、通年でもプラスを維持する見通しとなっている。
年金支給額は、物価や賃金の変動率に応じて毎年度改定される。厚生労働省は来年1月に改定額を発表する予定だ。
マクロ経済スライドは2004年度に導入され、15、19年度に発動された。その結果、19年度の年金額の伸び率は本来の0・6%から0・1%に抑えられた。2年連続の発動は、これまでに例がない。

過労死、出張中の車移動も労働時間に

11月29日 毎日新聞

出張先で急死したクレーン車販売会社の営業職の男性(当時26歳)について、神奈川労働者災害補償保険審査官が労働基準監督署の判断を覆して過労死と認める決定をしたと、遺族側代理人が29日明らかにした。車の移動や社外の作業を労働時間と認定しており、代理人の川人博弁護士は「労基署が労働時間を過少算定するケースが増えている中、貴重な決定だ」と指摘する。
川人弁護士によると、男性は「リープヘル・ジャパン」(横浜市)の営業職で12県を担当。平日は帰宅せず、社用車で取引先を回りながらホテルに泊まる生活を続け、2016年に急性循環不全で死亡した。
遺族は鶴見労基署に労災申請し、死亡前2カ月の時間外労働は月平均で100時間超だったと主張。長時間の運転中のハンズフリーの携帯電話対応やホテルでの業務報告書作成も労働時間に当たると訴えていた。
労基署はこれを退けたが、決定を不服とする審査請求を受けた神奈川労働者災害補償保険審査官は「営業車による移動時間やホテルでの作業も労働として扱うのが相当」と判断。2カ月の月平均時間外勤務を71時間半と算定し、労災を認めた。

月収51万円超で減額在職老齢年金改正案

11月14日 東京新聞

厚生年金の制度改正案の骨格が13日、出そろった。厚生労働省はパートら非正規として働く人の加入を促すため、現在の「従業員501人以上」との企業要件を「51人以上」に引き下げる方向だ。社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会には働く高齢者の厚生年金を減額する基準を「月収51万円超」に引き上げる案を示し、これはおおむね了承された。
厚生年金の加入要件を緩和して適用対象を広げる背景には、国民年金だけの人が将来、低年金に陥らないよう年金額を手厚くする狙いがある。しかし厚生年金の保険料は労使が折半するため、負担が増える中小企業の反発は必至だ。政府は、中小支援策とセットで与党や経済界などと調整し、来年の通常国会に関連法案を提出する。
パートやアルバイトをして働く人は現在、従業員501人以上の企業で週20時間以上働くなどの要件を満たせば厚生年金の加入対象となる。企業要件を「51人以上」とした場合、新たに65万人が加入できる一方、企業の保険料負担は1590億円増える。より負担が大きい企業要件を「21人以上」とする案も検討したが、業界団体から慎重な対応を求める声が相次いでいた。
働いて一定以上の収入がある高齢者の年金を減らす「在職老齢年金制度」は現在、65歳以上の場合、毎月の賃金と年金の合計が「47万円超」の人が対象。政府は高齢者の就業を促進しており、この制度が働く意欲を損なっているとの指摘を受け、「51万円超」に見直す。現役世代の平均収入と高齢者の年金の平均額を足し合わせて算出した。
これにより年金減額の対象者は約41万人から約32万人に減り、年金支給額は年間約700億円増える。在職老齢年金は60代前半の働く人も対象となる。別の基準があり、厚労省は現行の月収「28万円超」から65歳以上と同様に「51万円超」にする案も示した。