全国協ニュースNO.175(2020年5月8日)

全国協ニュース

日本におけるメーデー100周年 5・1メーデーに400名! 

 安倍政権は、5月1日に専門家会議を開催し、5月4日に5月末までの緊急事態宣言の延長を発表した。すでに首都圏の公共機関の会議室は使えないことになり、休業の延長が打ちだされている。何の補償も示されない中で、「ステイホーム」だけが言われている。労働者は食えない、企業は家賃も従業員の賃金も支払えない。コロナ倒産、コロナ解雇が一気に噴き出す。
 小池都知事は「不要不急の外出はひかえろ」「テレワークを行え」と労働者に迫り、飲食店は20時で閉店してアルコールは19時までなどと述べて「自粛要請」をしているが、休業補償をしないで店を閉めたら家賃も払えないし、従業員の賃金も支払うことはできない。だから要請に応じないで開店しているパチンコ店も、居酒屋もあったが、都内のパチンコ店すべてが休業に追い込まれた。
 厚労省は4月25日に雇用調整助成金について中小企業については100%を補償する特措法の改正を行うことを明らかにした。しかし、1日の上限である8330円についてはそのままだ。20日働くとすると8330円×20日=16万6600円が最高補償である。月収20万円の労働者の場合、企業が3万3400円を負担しなければ100%補償にはならない。25万だと、8万3340円である。100名の労働者に1カ月800万円強の金額を支払わないと100%の休業補償はできない。雇用調整助成金は直ぐに支払われえるわけではなく、3か月後になるかもしれないし、認められない可能性もある。したがって、このような制度は「なんの役にも立たない」という怨嗟の声が広がっている。
 5・1メーデーを前にして、全国労働組合交流センター医療福祉部会と合同・一般労働組合全国協議会は厚労省に要請文と質問を送付した。全国協は雇用調整助成金等について以下の「要請文」を送付して、回答を求めた。

1 企業負担分を無くし、休業手当を100%国が支出するよう特例措置を拡大すること。
2 手続を緩和して、直ちに休業手当が支給決定されるよう特例措置を拡大すること。

個人事業主、外国人労働者については
1 個人事業主、フリーランスの人の「休業手当」が支給されるよう特例措置を行うこと。
2 企業を通した企業助成金ではなく、国籍を問わず労働者個人に行きわたる休業補償を早急にはじめること。

 雇用調整助成金は8330円の上限を突破しない限り、100%補償はあり得ない。更に手続きがあまりにも煩雑で、時間がかかりすぎる。企業に対してではなく、労働者に直接支払われる制度などの新設が必要だ。雇用調整助成金は雇用保険の積立であり、政府は1円も支出するわけではない。コロナによる休業の「強制」は政府の政策の破綻でもある。政府が休業補償の責任を負うべきであり、その金を出させる新たな創造的闘いが求められる。 
戦後初めての46年メーデーでは、「働けるだけくわせろ」がスローガンに掲げられ、盛大に開催された。「8時間は労働、8時間は休息、そして残り8時間は自分たちの自由な時間のために」というメーデーの主張は、今こそ必要なスローガンだ。

群馬・埼玉・コンビニ関連ユニオンの闘い

さいたまユニオン


A分会
 4月14日に、配車係が新型コロナに感染していることが判明。その数日前に、社長、配車係、取引先会社2名の4人で、大宮の南銀(繁華街)で飲食したとのことで、社長自身がコロナにかかっている可能性もあります。
 ユニオンから団体交渉の申し入れについて、会社の顧問弁護士から難癖をつけられておりましたが、それに対する組合側申し入れにも、この2週間なんら返答がない状態が続いています。
 この情勢に対して、組合としては(1)会社のコロナ対策について(2)労働者が罹患した場合の会社側対応についての2点で、質問書を作成し、週明けにおくることにしています。
B分会
飲食店やスーパーへの食材の配送を行っている会社ですが、この4月から配送先の荷物の減少により、大幅に残業時間が削減されている状況です。4月の給与も、削減されている状況で、こちらも緊急申し入れ行動の準備に入るところです。
C分会
 建築機材の配送会社ですが、建築現場で働く労働者から、外国産のラワン材などの建築資材が入荷されなくなっており、個人住宅等の工事が5月以降ストップする状況だとの報告を受けています。サプライチェーンが一箇所でもストップすることにより、連鎖的な経済的破壊は、これからますます増えると予想されます。建築現場の労働者へも、労働相談のチラシを配布できるように手配しています。
D分会
 ここは、薬のフィルム(錠剤の入っているカプセルの裏側のフィルム)印刷を行っている会社です。医療現場と同じように、医薬品の生産がフル稼働となり、連日の残業がこの3月以降続いています。各組合員の残業時間の把握を始めていますが、今までの約1・5倍(まだ月80時間はいっていませんが)という状況です。正社員の組合員以外に非正規の組合員もいますが、罹患しないよう徹底的な手洗い、消毒が行われているようですが、労働時間の長期化に対してどのような闘いを組んで行くかが問われています。

新たに店長が加入

○○県のセブンTオーナー、ユニオン加入します。近くの大製造業が一部操業停止で1割売
上低下、感染の不安でどうしたらいいか、本部は何も支援しない、と苦しそうでした。関連ユニオンの話聞けてよかった、と。鎌倉書記長

三菱電機群馬製作所の外国人期間従業員解雇撤回

群馬では外国人労働者の相談加入が続いています。三菱電機群馬製作所で働いていたペルー人女性の期間従業員が不当な解雇を受けて組合に相談加入。要求書と入れ違いで解雇撤回に。当該が不当な解雇に解雇理由証明書を請求していたことが決め手になったと思われます。今後さらに組合としての闘いが問われています。とにかく組合が声をあげる労働者の拠り所となることで闘いは前進します。自動車関係は休業補償でしのいでいる状況。長期化した時に必ず生きるための闘いが始まります。どんな小さなことでも手がかりを作ることが重要です。

群馬合同労組 清水彰二

労働日誌

米アマゾン、倉庫作業員300人超が21日スト突入 新型コロナ対策訴え

4月21日 AFP
米小売り・IT大手アマゾン・ドットコムの倉庫で働く作業員ら300人以上が、職場の新型コロナウイルス対策の拡充と労働環境の改善を求め、21日にストライキに入る予定であることが分かった。
 労働組合などの連合組織「アテナ」が20日、明らかにした。アテナはアマゾンの倉庫130か所で新型コロナウイルスの感染者が出たと指摘し、一部の倉庫では30人以上の集団感染が起きたと主張しており、「従業員は何週間も安全性に欠ける労働環境について警鐘を鳴らしてきた」と訴えている。
 また、同社のプログラマーやシステムエンジニアも24日、オンライン上でストライキを行う予定だ。 アマゾンはパンデミック(世界的な大流行)当初から従業員を十分に保護していないと批判されており、また、抗議運動を主導した複数の従業員を解雇したとして非難を浴びている。 ミシガン州ロミュラスの発送センターで働くジェイレン・キャンプさんは、アテナの声明の中で「私たちは毎日ありえない選択をしなければならない。安全ではない職場に行くか、世界的な不況の真っただ中で収入を失うかだ」と述べている。

外国人、コロナ解雇急増 住まいも失い 行き場なく困窮

4月20日 東京新聞
新型コロナウイルスの感染拡大を理由に解雇や雇い止めに遭う外国人労働者らが急増し、労働組合に2千件超の相談が寄せられている。派遣など非正規労働が多く、雇用の調整弁として真っ先に解雇され、飛行機の減便で帰国もできない。困窮し、行き場を失っている実態が浮かび上がる。
 愛知県清須市の自動車部品工場に派遣されていた日系ブラジル人中尾カオリさん(38)は、新型コロナでの減産を理由に、年度末に合わせるように一方的に解雇を通告された。「電気やガスを止める」と言われ、会社の借り上げ住宅からの退去も迫られているという。
 相談を受けたユニオンみえ(津市)の神部紅(じんぶあかい)書記長は「新型コロナ関連の労働相談が急増し、外国人の派遣労働者からの相談が突出している」と語る。3月以降これまでに3百数十件の相談があり、4月はさらに増えている。
 「労働者の『コロナ切り』が、2008年のリーマン・ショックを超える深刻な事態になるのは明らか」と神部氏。外国人労働者の多くが非正規雇用で、渡航費用を前借りした人や、母国の家族を養っている人もいる。「企業を通した雇用調整助成金ではなく、国籍問わず労働者個人に行き渡る休業補償を早急に始め、続けることが必要」と話す。

世界成長マイナス3・0% 日本はマイナス5・2% 2020年、IMF見通し

4月14日 産経新聞
 国際通貨基金(IMF)は14日に公表した世界経済見通しで、今年の世界全体の実質成長率をマイナス3・0%と予測した。新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動が停滞し、日本がマイナス5・2%となるなど、主要先進国が軒並みマイナス成長に転じる。IMFはパンデミック(世界的流行)の長期化や再発する恐れがあり、「一段と大きい景気悪化も十分考えられる」と分析している。
 ゴピナス・チーフエコノミストは「世界経済は(1930年代の)世界恐慌以来、最悪の景気後退となるだろう」と指摘。金融危機「リーマン・ショック」後の2009年に記録したマイナス0・1%を上回る景気悪化になると説明した。
 感染症対策として実施された外出禁止や集会制限が消費や生産に悪影響を及ぼし、20年の世界全体の成長率見通しを今年1月段階から6・3ポイント下方修正した。イタリアのマイナス9・1%を筆頭にユーロ圏はマイナス7・5%に落ち込む。
 米国は19年のプラス2・3%から20年にマイナス5・9%へと急落。中国は20年にプラス1・2%まで減速し、世界経済は成長の牽引(けんいん)役を失う。高い成長率を誇った新興国全体も20年にマイナス1・0%に沈む。
 IMFは20年後半に感染が収束し、感染症対策が段階的に解除されていくと想定。21年は世界全体でプラス5・8%を見込んだ。
 ただ、先進国、新興国とも、新型コロナで失った経済規模を取り戻せるほどの力強い景気回復を遂げることはないとの見通しだ。
 さらにIMFは、景気の行方は感染の動向次第で、「見通しに大きな不確実性がある」と強調。パンデミックが長引き、21年に再発する想定だと、成長率がさらに8%下振れする可能性があるとの分析を示した。

「新型コロナウイルス感染症に関する労働問題Q&A (Ver.2) 2020 年 4月24日 日本労働弁護団」を学習しよう!

Ver.1は3月26日に公開されていた。4月7日に緊急事態宣言が出されて以降の労働相談の実例を反映させたものであり、重要である。82頁もあるので読むだけでも大変ではあるが、労働相談を受けて、回答して、対応していくことが一人ひとりの組合員に求められる。
以下の点は「論争」になる問題でもあるが、4月7日の緊急事態宣言、4月23日の「政府は各都道府県に特措法45条の規定に基づく要請、指示及び公表についての事務連絡を通知し、同月24日、大阪府が初めてパチンコ店を対象に施設の使用停止の要請を出し、公表しました。」という問題をどうとらえるのか? 
小池都知事の休業要請は緊急事態宣言が出されなくてもできる「要請」を、「強制」であるかのように打ち出しているその二重性をきちんと見ていく必要がある。小池はロックダウンという発言もして危機を煽ったが、法律的には「自主規制」「お願い」の域を出ないものだ。これを法的強制力があるかのように脅して、自主的に閉店や休業を行わせている。しかし、自主的休業であるから休業補償は行わないで、休業要請に応じてくれた「協力金」を出すという構図になっている。
東京都の「宣言」はあくまでも「お願い」に過ぎない。したがって、お願いに応じた責任は企業の自主的判断である。「使用者の責めに帰すべき事由」(民法536条2項)であるから、休業補償は企業の責任であることをはっきりさせて100%の休業補償を資本の側に要求していくことである。都の要請に区が応じて、区の責任で「休業」を強いられている企業との交渉も行っているが、その場合は企業が区に対して「契約金を削減するな」ということを要求すべきであり、企業ができなければ組合が背景資本に対して行うように、区に対して要求する闘いも必要になる。
「緊急事態宣言が出されても、それが業務にどのような影響を与えるのかは全国一律には決まりません。まずは各都道府県が緊急事態宣言を受けてどのような要請や措置をしているのかを正確に把握する必要があります。各都道府県のホームページなどから要請や措置の詳細を確認して下さい。」「全国で緊急事態宣言が出されて多くの事業が休止を強制されているような雰囲気がありますが、実際には都道府県ごとに、出されている緊急事態措置の中身は異なりますし、厳密には、法律上、事業の休止を強制することはできません。
 都道府県知事が行う協力要請等の強さには、法律上いくつかの段階(レベル)があるので、都道府県のホームページで公開されている緊急事態措置の内容等をしっかりと確認して、ご自身の勤務先の事業内容、担当業務にどの程度の影響があるのかをしっかりと把握しましょう。」
という労働弁護団の回答と解説を正しく理解して、資本との闘いに備えるべきである。