全国協ニュースNO.177(2020年7月3日)

全国協ニュース

労働組合運動の原点に立ち返り、7・26国鉄闘争全国運動集会へ!

 厚生労働省は6月23日、新型コロナウイルス感染拡大に関連した解雇や雇止めは、見込みを含めて19日時点で2万6552人だったと発表した。業種別ではホテルや旅館など宿泊業が多く、飲食業、製造業、タクシーや観光バスと続く。都道府県別では東京都が4510人で最多である。

 IMFの2020年予測は世界経済を「他に類を見ない危機。回復も不確実だ」と述べている。コロナ解雇、コロナ倒産との闘いはこれからますます激化していく。合同・一般労働組合全国協議会として、この情勢に立ち向かい、これらの攻撃と闘う労働者を全国協傘下のユニオンに組織していく体制を早急に作り上げなければならない。

 東京都の6月28日の新型コロナウイルス感染者の数は60人であり、緊急事態宣言が解除された5月25日以降、2日連続で最多人数を更新した。「東京アラート」に代わる基準を出すと言いながら小池都知事は無策を決め込んでいる。「都民の命を守る」という「公約」は大嘘だ。

 米国では一日の感染者の数は6月半ばから上昇に転じ、24日に3万6千人を超える過去最多を更新し、以降毎日最多人数を更新している。過去2週間で一日の新規感染者数が増加しているのは27州にも上る。米やブラジルをはじめとして世界的には感染は拡大しており、予断を許さない。

 2002~3年のドイツの重症急性呼吸器症候群(SARS)感染は三波に渡り3年続いたという。新型コロナウイルスも第二波、第三波が2~3年かけて感染が続くものと思われる。

 東京新聞の世論調査(6月2628日)によれば、五輪「中止・再延期を」が51%に上る。再延期はあり得ないので、中止以外の選択肢はない。にもかかわらず、未だにオリンピック開催を強行しようとしているのだ。 

 動労千葉は「いまの情勢だからこそ国鉄分割・民営化とは何だったのかを徹底的に問い続ける意味がある」と言っている。新型コロナウイルス感染症の拡大が明らかにしたのは、雇用や医療、社会保障制度など生活の基盤全体が、民営化や競争原理の名の下に破壊された現実だ。医療が儲けの対象とされて、感染症対策など利益にならないような部分は徹底してそぎ落とされてきたということが、どれほど労働者の命を奪ったのか。膨大な非正規労働者が何の保障もないままに突如仕事を奪われ、明日をも知れぬ生活に苦しんでいる。その出発点が国鉄分割・民営化にあったということを徹底的に問い続けなければならない。支配階級はこの危機から何ひとつ学びはしない。

 郵便局の1万人削減や全国424病院の統廃合、小池都知事による都立病院の独法化、維新の会による大阪都構想など、民営化との対決、雇用破壊、医療破壊との対決はこれから本格的に始まる。

 『甦る労働組合』(中野洋著)、「労働組合、過去・現在・未来」の原点に立ち返り、合同・一般労働組合の組織強化拡大を勝ち取ろう!

合同・一般労働組合全国協議会コロナ対策本部の闘いの総括

 4月7日の緊急事態宣言を受けて、4月10日より毎週金曜日にコロナ対策本部会議を開催し、新型コロナウイルス関連資本の攻撃といかに闘うのかを討議してきた。 

 その中で、休業補償などをはじめとする「労働相談」ビラを作成、配布することを基本として全国の闘いを牽引してきた。コロナ対策本部として、亀戸に本社のあるロイヤルリムジンタクシーの解雇攻撃に対する亀戸街宣をはじめとして、葛西駅、西葛西駅、アマゾン倉庫前(行徳)、幕張駅前(ゾゾ街宣)、東陽町(深川郵便局前)などで、コロナ対策本部会議の後で街宣を継続してきた。

 討議・学習としては①労働弁護団の労働相談マニュアルの1の学習(1~3まで出ている)②SNS講座を2回。ツイッターの基本を学ぶ。③雇用調整助成金に関する学習資料を作成(1~7)。③5・1厚労省前メーデー行動もコロナ対策本部における討議が契機になった。

 この会議の討議が毎回報告として全国に配布されることで、北海道のタクシー会社の労組で休業補償を闘いとる。これが都内の「交運部会」の闘いの波及にもつながった。更に福岡において「資(すけ)さんうどん」での闘いがあり、東部ユニオンS分会の100%の休業補償を勝ち取る闘いにつながる。「ZOZOユニオン」の闘いもこの会議で報告され、闘いは広がる。ちば合同労組の介護職場での闘いなどが報告され、5・1メーデーと医療福祉部会の都立病院・公社病院の独立法人化阻止の署名運動へ。群馬合同労組の新聞配達ユニオンの闘いも報告され、新たな組織化へ踏み出す。

 合同・一般労働組合全国協議会コロナ対策本部会議の存在と討議と闘いが、休業補償を100%勝ち取る闘い、コロナ解雇、コロナ倒産などの攻撃と闘う全国の闘いの「司令部」になって闘いを牽引してきた。その中で神奈川のコロナ対策本部会議も始動した。

 しかしながら、コロナ労働相談から労働組合の建設、集団的労使関係をつくる闘いに転化する「司令部」にはなりえていない。今後はそれぞれのユニオンの現状から出発して、組織拡大強化に向かえるかの具体的実践を開始したい。

 課題は、どうやって労働組合を組織し、運営していくかだ。それぞれのユニオンに専従オルグが配置されているわけではない。一人ひとりの組合員自らがオルグになって組合員に獲得し、または新たに分会を組織していく。 労働組合を組織する場合の基本原則はやはり「労働組合、その過去・現在・未来」に立ち返ることだと思う。1866年のジュネーブにおける国際労働者協会第1回大会の決議がこれだ。

 「労働組合は、もともとの目的は別として、今や労働者階級の組織的中心として、労働者の完全な解放という大きな利益をめざして活動することを学ばなければならない。……労働組合が労働者階級全体の前衛、代表としての自覚をもって行動すれば、未加盟の労働者を隊列に獲得することにかならずや成功するであろう」

dav

労働日誌(6月4日~7月2日)

新型コロナ解雇、3万人超 緊急事態解除後も深刻

7月2日 共同通信

厚生労働省は2日、新型コロナウイルス感染拡大に関連した解雇や雇い止めが見込みを含めて1日時点で3万1710人になったと明らかにした。6月4日に2万人を超えてから約1カ月で1万人増加した。政府が緊急事態宣言を全面的に解除した後も、雇用情勢の悪化に歯止めがかかっていない実態が浮き彫りになった。
総務省が6月30日に公表した5月の労働力調査によると、「失業予備軍」とされる休業者は423万人に上り、高止まりが続いている。日本経済は長期的に停滞する懸念も出ており、勤務先から解雇されて失業者に転じる恐れがある。

求人1・20倍、46年ぶり急落 宿泊・飲食など雇用悪化

6月30日 時事通信

厚生労働省が30日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は1・20倍となり、前月から0・12ポイント低下した。過去2番目の落ち込みで、下落幅は第一次石油危機の1974年1月(0・20ポイント)以来46年ぶりの大きさ。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた経済活動の自粛で、宿泊・飲食業を中心に雇用情勢が一段と悪化している。
総務省が30日発表した5月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は0・3ポイント上昇の2・9%。3カ月連続で悪化した。

世界経済成長率4・9%減に下方修正…IMF20年予測

6月24日 読売新聞

国際通貨基金(IMF)は24日、世界経済見通しを改定し、2020年の世界全体の経済成長率を4月時点の前回予測から1・9ポイント低い前年比4・9%減に下方修正した。新型コロナウイルスの感染拡大で「予想以上に深刻な経済影響」があったと指摘した。
主要国・地域別では、米国は8・0%減、ユーロ圏は10・2%減と、いずれも2ポイント以上引き下げた。日本は0・6ポイント低い5・8%減で、リーマン・ショック後の09年(5・4%減)を下回る景気悪化を見込む。新興国は3・0%減で、統計を遡ることのできる1980年以降で初のマイナス成長となる見通しだ。
IMFは財政報告も改定した。感染拡大に伴って世界の3分の2以上の国が4月以降、財政出動を拡大しており、これまでの規模は総額11兆ドル(約1180兆円)近くに上ると指摘した。2020年の各国の債務残高は、世界の国内総生産(GDP)比で101%超と、GDP総額を上回るとの見通しを示した。その上で「債務水準の上昇はさらなる財政出動を制約する可能性があり、多くの国で中期的な重要課題となる」と警鐘を鳴らした。

きついテレワーク…「出勤より長時間」が半数 残業申告できない例も

6月24日 東京新聞

新型コロナウイルスの感染拡大を受け自宅などでテレワークした人の約52%が、出勤時より長時間労働になったと回答したことが、連合がインターネットを通じ全国の1000人から回答を得たアンケートで24日、分かった。残業をしたのに会社に申告できなかった人も多かった。コロナ禍を機に広まるテレワークだが、労務管理に課題を抱えている現状が明らかになった。
アンケートは6月上旬に実施。4月以降にテレワークを行った18~65歳の男女を対象とした。連合の神津里季生会長は「労使がしっかりとコミュニケーションし、テレワークのルールづくりを早急に進めるべきだ」と指摘した。
◆アンケートによると、残業代の支払い対象となる時間外、休日労働を行った人は全体の約38%。そのうち約65%が申告しなかった。理由として「申告しづらい雰囲気だから」が最も多く「時間管理がされていないため」「しなくてもいいと思った」が続いた。
回線使用料や携帯電話の通信代といったテレワークで発生する費用について、自己負担だと答えた人は約66%。補助があるとの回答は20%にとどまった。
◆テレワークのメリットについて複数回答で聞くと、全体の4分の3が「通勤がないため、時間を有効に利用できる」と答えた一方、デメリットは「勤務時間とそれ以外の時間の区別が付けづらい」(約45%)、「上司、同僚とのコミュニケーションが不足する」(約38%)などが並んだ。
◆また、高校生までの子どものいる人に聞くと、テレワークに難しさを感じると答えたのは全体の約70%。特に未就学児がいる場合、世話をしたり遊び相手にならないといけなかったりするとして、難しさを感じる人が多かった。

〝労働者は備品じゃない〟 6月末雇止め撤回求め指名スト

ちば合同労組

 ちば合同労組は6月28日、A組合員の雇い止めの撤回を要求して、人材派遣大手のヒト・コミュニケーションズのグループ企業「SALES ROBOTICS社」で時限ストライキを決行しました。ストライキ実施場所はJR池袋駅からすぐの場所です。

この会社は1998年2月23日設立の株式会社ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングスのチャット・コンタクトセンター営業部を「SALES ROBOTICS株式会社」(所在地 東京都中央区晴海三丁目12番1号 代表者 代表取締役社長 内山雄輝)に2020年2月1日に譲渡したことで、社名が変わりました。事業所の場所は東池袋のままであり、「セールスロボティクス」の本社は中央区晴海にあります。

 新型コロナ感染拡大による影響で解雇や雇い止め、派遣切りが激増しています。SALES ROBOTICS社は、インバウンド(外国人の訪日旅行)関連のコールセンター業務が減少したことを雇い止めの理由としていますが、有期雇用の契約社員を業務量に応じて増減させればよいとしか考えていないのです。3月末にも20人の労働者を雇い止めし、さらにまた6月末で雇い止めを強行しようとしているのです。SALES ROBOTICS社は、企業としての〝雇用責任〟についてはほとんど考慮することなく、有期雇用労働者を雇用の調整弁としてしか考えていません。6月26日に行われた団体交渉では会社側弁護士が「3か月の有期雇用であり業務がなくなったから雇い止めになるのはアンラッキーだがあきらめてくれ」と主張しました。

 私たち労働者は、オフィスや工場の備品ではありません。血の通った、家族も生活があり、人生もある人間です。「業務が減ってアンラッキー」の一言で簡単に雇い止めされることは断じて容認できません。

 いま多くの労働者がコロナ感染と失業の脅威にさらされています。新聞などが報じただけでも数万人が解雇や雇い止めにされています。企業の利潤のために労働者だけが一方的に解雇や雇い止めになっている状況を変えるために、みんなで声を上げることが必要です。

 今回のストライキは、たった1人の組合員の指名ストですが、大手人材派遣会社「人コミュニケーション」子会社での解雇・雇い止め反対のストライキであり、社会的にも大きな意義があります。準備期間は1日という緊急の呼びかけでしたが、ちば合同労組の組合員、千葉労組交流センターなど千葉の仲間だけでなく、地元・池袋に事務所がある東京北部ユニオンや杉並に事務所がある東京西部ユニオンの仲間も駆けつけてくれました。

 土砂降りの中でのスト支援行動となりましたが、多くの仲間の結集によって不安も感じていた当該組合員も大いに励まされました。仲間のみなさん、本当にありがとうございます。雇い止め撤回に向け、さらに闘い抜きます。ご支援をよろしくお願いいたします。(書記長S)