全国協ニュースNO.182(2021年1月26日)

全国協ニュース

3労組と共に階級的労働運動を闘おう!

関西合同労組執行委員長 黒瀬 博匡

2021年は1・6アメリカ連邦議会議事堂占拠事件で幕開けした。「アメリカ民主主義」とは労働者階級への暴力支配そのものではないか!階級的労働運動、BLM運動は団結の力で社会を変えようと実力で対決しているのだ。

日本においてもコロナ禍は資本主義最末期の新自由主義が社会を崩壊させ、階級対立が非和解的に激化していることを突き出した。社会保障を解体し、医療をも金儲けの道具にしてきた資本と国家に対して、医療労働者がストライキで「医療は社会保障だ!」と根底的変革へ立ち上がった。コンビニオーナー松本さんが「命より大事な契約はない」と24時間365日営業を実力でストップしたことが全国の人々を獲得し、コンビニ関連ユニオンを軸に変革の闘いが広がっている。

 

生きるために、崩壊しつつある資本主義・新自由主義を打倒し、労働者階級人民の手に社会を取り戻す時が来ていることが、コロナ禍で劇的に進行し待ったなしの局面に来た。労働者階級は労働組合の団結を軸に必ず立ち上がる。戦争・改憲攻撃そのものとして関生弾圧やJRでの組合破壊が強行されてきたが、これに負けることなく階級の団結を守る闘いが軸になって、広範な民衆の怒りが止めどなく爆発し、安倍を追いつめ打倒したではないか。大阪都構想住民投票も闘う大阪市職労働者や港合同のフル回転の闘いによって逆転勝利した。

いま合同・一般労組全国協議会に結集する私たちの果たすべき役割ははっきりしている。関生、港合同、動労千葉に続き、階級的労働運動を闘う労働組合をあらゆる職場につくりだすことだ。それは簡単なことではないけれども、私たち自身の力で労働者が本当に主人公になる団結・共同の社会を準備するたたかいだ。

関西合同労組は昨年末12月6日に第24回定期大会を開催した。職場の過半数を組織する拠点組合をまだ実現できていないが、そのためにも新大阪郵便局はじめ新自由主義の破綻ゆえの合理化攻撃(例えば「土曜休配」による配転と首切り)に絶対反対で闘う。ストライキをかまえて闘うことを確認した。

学び変革し挑戦的に闘ってきた1年。コロナ解雇との闘いで、入管体制下にある外国人労働者の困難と向き合い、励まし、労働組合として団結して闘った経験は大切なものだ。また、障害をもつ労働者への解雇に対して、当該を中心に全水、八尾北労組、障害者解放戦線と議論し団結の力で解雇撤回を勝ち取った。奈良市非正規職女性労働者へのセクハラ・パワハラ解雇との闘いは奈良市と体制内組合幹部を追いつめ、奈良市従を変革する決戦として闘い抜かれている。松本さんを先頭にコンビニ闘争は労働組合と一体の協同組合でコンビニだけでなく世の中を変える闘いになろうとしている。

今年こそが階級の決戦だ。全国の仲間たち、階級的労働運動をあらゆる職場に拡げていく闘いに勇躍として挑戦していこう!

 

「改正高齢者雇用安定法」が4月1日から施行

東京東部地域合同労組組合東部ユニオン委員長 小泉義秀

「高齢者雇用安定法(高齢法)は現役世代が減少する中、働く意欲を持つ高齢者が活躍できる場を広げるのが狙い」との謳い文句で41日から施行される。社員の70歳までの就労機会確保が企業の努力義務になる。現在は65歳までの雇用が企業に義務付けられており、継続雇用や定年制の廃止、延長のいずれの措置を企業が選択しなければならない。70歳までの継続雇用、もしくは雇用期間の延長、定年制の廃止という3つの「努力義務」を企業に強いることは、65歳を過ぎても慣れた職場で働きたいと望む労働者にとっては「良いこと」であるかのようにとらえる人もいるかもしれない。しかしながら、この高齢法改正は新たな雇用類似の雇用ならざる雇用を拡大するための「働き方改革フェーズⅡ」の一環なのである。

 私が最大の問題だと思う点は個人事業主として業務委託契約を結んだり、子供の見守りや芸術活動など他団体の社会貢献事業についてもらったりする方法も新たな選択肢の一つとして設けられていることだ。「厚生労働省 ハローワーク」のホームページの説明では「70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入」「70歳まで継続的に以下の事業に従事できる制度の導入」と説明されており、以下の事業とは「a 事業主が自ら実施する社会貢献事業、b 事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業」となっている。

 以上の厚生労働省の説明から具体的な一つの例を考えてみるよと以下のようになる。

 A社で雇用されていたB65歳になるとA社とは雇用関係ではなく業務請負契約を結ぶ。いわゆる個人事業主としてこれまで働いてきたA社で働くことになる。労働者が個人事業主となることを「創業支援等措置」という言い方をしている。仕事の内容は65歳まで働いてきたことと全く同じかもしれない。しかし「創業支援等措置による就業は、労働関係法令による労働者保護(労災保険など)の適用がありません」と厚生労働省のホームページに明記されているように雇用ではないので、労災事故で死亡しても労災保険は適用されない。119日に発行された「2021年版経営労働政策特別委員会報告」では「同計画では、業務の内容や支払う金銭、契約締結の頻度などの様々な事項を定め、当該高年者と書面で契約を締結ずる際に、書面で交付ずる必要がある。また、労働者が認められるような働き方とならないよう留意しなければならない。」(63頁)と記されている。更に問題なのはこれがこれまで働いてきたA社ではなく、B社やC社という他企業で働くことも可能であるとなっている。

 ざっと概略を述べたに過ぎないが、これはシルバー人材センターと同様の雇用類似の働かせ方の拡大であり、高齢者を死ぬまでこき使う「働き方改革フェーズⅡ」の一つとして位置付けられている。これらの攻撃と対峙する合同・一般労働組合全国協議会の闘いが求められている。

 

労働日誌(12月26日~1月25日)

解雇・困窮・DV…コロナ苦境、女性を直撃

1月18日 産経新聞

新型コロナウイルスの流行が長期化する中、立場の弱い女性たちが苦境に追い込まれている。生活困窮やドメスティックバイオレンス(DV)に直面し、自殺者も急増。行政支援が届かず孤立する世帯もあり、さらなる状況の悪化も懸念されている。
「新型コロナの拡大は特に女性への影響が深刻で、『女性不況』の様相が確認される」。コロナ禍が女性に与える影響を議論してきた内閣府の有識者研究会は昨年11月に公表した緊急提言で危機感をあらわにした。
女性たちをめぐる環境の悪化は統計からも明らかだ。昨年11月の総務省の労働力調査によると、アルバイトやパートなどの非正規雇用で働く人は2124万人で、同3月から9カ月連続で減少。同1月以降の減少数は女性が535万人で、男性(279万人)の約2倍となっている。
厚生労働省によると、コロナの影響に伴う「解雇・雇い止め」は今年1月8日時点で累計約8万人(見込みを含む)に上り、このうち非正規が約半数を占める。外出自粛などにより、女性従業員の多い飲食・宿泊業などが大きな打撃を受けているという。
特に所得の低いひとり親世帯への影響は大きく、支援団体には、当事者らから「子供たちには2食で我慢してもらっている」「米を買うお金もない」などと悲痛な声が届く。自粛生活で家事・育児や介護の負担増、DVにさらされるリスクも増大。内閣府の調査では昨年4~11月のDV相談件数は、各月前年の1・3~1・6倍となった。
警察庁や厚労省によると、昨年1~11月(暫定値)の女性の自殺者数は6384人で、前年同時期より752人増加。同6月から6カ月連続で前年を上回るペースで推移する。特に同10月は約9割増の879人に上り、40代が147人で最も多い。原因・動機では、健康問題や家庭問題の増加が目立つ。
公共政策が専門で自殺問題に詳しい早稲田大の上田路子(みちこ)准教授は「コロナ禍では若い女性の自殺者が増えており、この層に経済的問題など打撃が集中している様子がうかがえる」と説明する。影響が長期化すれば、さらなる状況悪化を招きかねないとして「国は女性たちが直面している苦悩の実態を把握した上で、生活基盤を整えるための具体的支援策を早急に打ち出す必要がある」と指摘する。

希望退職募る企業が大幅増 アパレル・外食・旅行…幅広い業種で

1月16日 朝日新聞

コロナ禍が深刻になるなか、企業の人減らしが広がっている。東京商工リサーチによると、昨年1年間に希望退職を募った上場企業は91社で、19年の2・6倍だった。今年の実施を公表したところも14日時点ですでに20社ある。緊急事態宣言による経済への打撃もあって、今後もハイペースで募集が続きそうだ。
昨年の募集企業数は、リーマン・ショック後の2009年に記録した191社以来の多さだった。募集者数(非公表の企業は応募者数)の合計は判明分だけで1万8千人を超えた。これも09年の約2万3千人以来の規模だ。
業種別ではアパレルの18社が最多で、自動車関連が11社、電気機器が10社だった。外食も7社、旅行などサービス業も6社あり、幅広い業種にコロナ禍の影響が広がっている。
紳士服大手の青山商事は、在宅勤務によるスーツの需要減もあって業績が落ちこむ。20年9月中間決算の売上高は前年同期比40・1%減の610億円で、純損益は169億円の赤字だった。昨年12月から40歳以上の社員らを対象に400人ほどの希望退職を募集中だ。国内全店舗の2割にあたる約160店も閉める方向だ。
旅行大手のKNT―CTホールディングスは、傘下の近畿日本ツーリストを中心に今月4日から募集を始めた。店舗網を縮小し、24年度末までに出向や定年退職なども含めてグループの全社員の3分の1を減らす。今後はオンラインでの事業に力を入れるという。
東京商工リサーチが集計しているのは、上場企業の公表分だけだ。非公表のものや非上場企業の分も含めれば、希望退職の実施数はもっと多くなる。
ソニーの設計子会社に勤める50代男性は今月13日に会見し、昨秋から希望退職への応募を上司に促されていると明かした。ソニーは取材に一部のグループ企業での募集を認めたものの、「人事施策の詳細は控えたい」(広報)としている。
非上場企業では、JTBはグループの社員数を21年度までに19年度比で2割強(約6500人)減らす方針だ。希望退職に加えて、22年春の新卒採用の見送りなども実施する。

 

コロナ情勢と闘う2021年に! 今こそ職場に闘う労働組合を

広島連帯ユニオン執行委員長 宮原 亮

 昨年は新型コロナ感染症という情勢の中の1年でした。コロナ感染症拡大という情勢をどう見るのか、そして労働組合はこの情勢とどう対決していくのかが問われたと思います。

 必要なマスクさえ足りず、病床も医療スタッフも足りないのにそこに予算を配分もしない。40年に及ぶ新自由主義が本来人間が生きていくためあるはずの「社会」を壊し、取るに足りない大金持ちの利益のための「社会」になっていたことを暴き出したと思います。

 他方、病院・介護施設・トラックや倉庫・スーパー・コンビニなどの物流、清掃などの現場労働者が、社会を社会として成り立たせていくために絶対に必要な誇り高い存在であること、にもかかわらず感染対策さえないがしろにされている現実を浮き彫りにしたと思います。

 広島連帯ユニオンは、広大生協労組や高陽第一診療所労組などを先頭に職場における感染症対策を要求するたたかいに直ちに立ち上がり、その中からコロナを理由とした人員削減や賃金・ボーナスカットの攻撃と対決してきました。また、医療労働者を中心に地域の労働者の交流会なども開催し、組合や産別をこえた団結を作り出してきました。

 他方、コロナ情勢の中にあって米トランプも安倍政権も資本主義体制の生き残りのために国内では警察による弾圧の強化と差別・排外主義をあおり、国外に向かっては市場の奪い合いに血道を上げ、大核軍拡・改憲に突き進んでいました。こうした中、アメリカでは警官による黒人男性虐殺に対する全米での抗議の闘いが爆発し、トランプを大統領の座から引きずり下ろしました。

 日本においては関西生コン支部への大弾圧に対する広範な支援陣形が形成され、道州制導入のための大阪都構想住民投票で反対派が勝利しました。私たちも、コロナを理由にして集会・デモを禁止するという改憲の先取り攻撃に対し、8・6ヒロシマ大行動を中心で担いこの攻撃を打ち砕きました。こうした力が安倍を退陣に追い込んだと思います。

 安倍に代わって登場した菅政権は学術会議人事問題に示されるように安倍以上に改憲・戦争体制構築と労働組合運動つぶしの攻撃を強めています。コロナ&大恐慌の情勢の中での解雇・賃金カットの攻撃もこれから本格化します。昨年11・1労働者集会で3労組が呼びかけたように、今こそ現場からたたかう労働組合を作り全国的なネットワークを作り出していくことが、労働者の生きる道です。

 組合員の皆さんとともに昨年以上に力を合わせてこの情勢と立ち向かい、労働者が活き活きと生きていける職場と社会にするために闘いたいと思います。