全国協ニュースNO.184(2021年3月25日)

全国協ニュース

全員がオルガナイザーとなり燎原の火を!

合同・一般労働組合全国協幹事 東京東部ユニオン委員長 小泉義秀

 見出しのタイトルは「関西生コン労働組合の弾圧を許さない東京の会 通信第5号」から使わせてもらった。木下武男さんが2月14日の国鉄闘争全国運動主催の集会での発言の核心だ。

「全員が労働運動のボランティア、全員がオルガナイザーとして闘う。その時期です。そうしないと日本の労働運動は衰退してしまう。そのがけっぷちに追い込まれている。しかし皆がそうすれば切り返すことができます。全員オルガナイザー、全員ボランティア、定年退職後も一生、労働運動で闘う。」

 この内容は全国協が2月27日に開催した経験交流会での木下さんの講演でも語られていたことだ。その木下武男さんがこれまでの講演や学習会で述べていたことの集大成として『労働組合とは何か』(岩波新書 3月19日初版刊行)が発売になった。岩波書店が「先読み」で「はじめに」の全文と「目次」と第1章の触りを公開しているので、発売前から労組活動家の間で話題になっている。「はじめに」で木下さんは以下のように書いている。

「労働者の働き方を変えられるのは、政治家でも、官僚でも、裁判官でも、警察でもない。労働組合なのだ。」

「第三は『労働組合の未来』を構想することである。どのようにして『本当の労働組合』を創るのか、その創り方について検討していく。企業ごとではなく、業種や職種を枠組みとしたさまざまな労働組合に、労働者が個人として参加していくという姿をイメージしてほしい。日本でユニオニズムの花を咲かせることは想像を絶するほどの難事業だ。それでも歴史に学び、理論に導かれ、日本の現状に適用すれば、やがてなしとげることができるだろう。本書は、これから日本で『本当の労働組合』の種を蒔き、育て、花を咲かせる、その歴史的な挑戦のための手引書である。」

「関生弾圧を許さない東京の会」第2回総会に結集を

 「関西生コン労働組合の弾圧を許さない東京の会」は4月11日(日)午後1時30分より飯田橋の「東京しごとセンター・地下講堂」において第2回総会を開催する。木下さんが昨年来述べていることの核心は「関西生コン弾圧を打ち破る道は、関西生コンのような労働組合を全国に拡大していくことだ」ということだ。岩波新書で述べられていることも、そのための実践的指針である。合同・一般労働組合全国協議会としては、この闘いの具体として「東京生コン」建設に具体的に着手する方針を掲げている。東京西部ユニオンはすでにその実践を開始し、総会ではその取り組みも紹介される予定だ。東京の合同・一般労働組合全国協傘下の労働組合と東京労働組合交流センターの総力を挙げて、東京生コン建設のための組織戦に入ろう。

 渋谷の国連大学前で3月20日から22日まで雨の中行われた48時間ハンガーストライキで闘う20名を超えるミャンマーの仲間と団結して闘いぬこう! 東京オリンピックを直ちに中止しろ!

 

パワハラ退職強要・医療法違反の「院内営業」強制に争議行為予告を通知

東京北部ユニオン

 17東京北部ユニオンは往診歯科医院(練馬区)を経営する医療法人社団ケアライフとの争議について、労働関係調整法第37条の規定に基づいて争議行為の通知を東京都に提出しました。

 Aさんは、往診歯科医院の広報(営業)として勤めてきました。同医院は訪問歯科診療を主にしており、高齢者や障害を持つ方のお宅を訪問して診療する。その営業は、地域のケアマネジャーとの信頼関係をつくり、患者を紹介してもらうという大事な仕事です。

 ところが、Aさんは昨年5月から院長妻が経営する訪問歯科コンサルの別会社との業務委託契約を強制され、「個人事業主」として遠方での営業を強制されてきました。更に「営業成績が悪い」と賃下げの雇用契約書と退職届のどちらかへのサインを迫られる。「営業ならあたりまえ」とサービス残業を強いられ、拒否したら今度は残業禁止命令。不利益変更と不当労働行為のオンパレードです。

 Aさんは連合系のユニオンに加入して団交を行いましたが、会社の肩を持つ態度に怒り、脱退し年末に東京北部ユニオンに加入。そうした途端、会社は年明けから「訪問営業禁止・院内営業のみ」の辞令を出しAさんに強制してきました。院内営業とは、通常の院内での治療ですが、この医院ではごくごくわずかであり、一人しかいない営業職を訪問営業をさせずに院内営業に専念させる道理など全く存在しません。

 実際にさせられているのは、寒空の中駅前で医院のリーフを一日中配布であり、パワハラ退職強要であり組合忌避の不当労働行為です。訪問営業で出ていた歩合給がなくなったことにより、収入は激減しています。

 重大なことは、医療機関がビラまきなどで宣伝することは医療法や医療広告ガイドラインによって厳しく制限されているということです。Aさんは保健所や厚生局に尋ね「駅前でビラ配りをするという歯科医院の営業など聞いたことがない」「『自信がある』とか『自費診療をおすすめしません』などの内容は違法の可能性が高い」「ビラを渡す時に『来てください』とか『うちはうまいですよ』という音声の内容も、ガイドラインにあるので注意する必要がある」との回答を得ています。

 そんな違法スレスレのビラ配り営業を、往診歯科医院の院長(理事長)は恥ずかし気もなく労働者に命じているのです。医療は単なる「金儲け」ではなく、社会保障です。Aさんは、地域の居宅介護支援事業所などの信頼を得て胸を張ってできる仕事に戻りたいのです。

 Aさんの訴えに、職場の中からも地域のケアマネからも「元の仕事に戻すべき」「新規患者を紹介したいのに担当のAさんへの連絡が繋がらない」などの声が広がっていますが、院長はユニオンとの団交後に自ら出した「条件付きでの訪問営業復帰」提案を反故にして、あくまで退職強要を続けています。

 ユニオンとしてAさんと共に職場と地域の怒りを束ねて3月末に争議行為を集中して闘います。ご支援をよろしくお願いします。

労働日誌(2月24日~3月24日)

 

ウーバー、英国の運転手を「従業員」扱いに 英最高裁判決受け

3月17日 毎日新聞

 米配車サービス大手のウーバー・テクノロジーズは16日、英国内の配車サービスの運転手を個人事業主ではなく「従業員」として扱い、最低賃金や休日手当、年金の拠出金を支払うと明らかにした。英最高裁判所が2月19日、「ウーバー運転手は従業員に当たる」との判決を出したことを受けた措置。ウーバーは世界各国で事業展開しているが、運転手を「従業員」として扱うのは初めてとみられる。

 英最高裁判決が出た直後には、「判決は今回の裁判の原告に限った判断」と主張していたが、同社は英国内のすべての運転手に対し、法律が定める最低賃金支払いを保証するほか、収入の1207%に相当する休日手当を2週間ごとに支給する。また、運転手は年金制度に自動加入し、ウーバーが運転手とともに拠出金を負担する。勤務条件は変更せず、運転手は従来通り、勤務時間や場所を自由に選択できる。同社は「英国の運転手約7万人の99%が最低賃金以上の収入を得ており、業績への影響は軽微」としている。

 ウーバーの英国事業担当者は16日、「ウーバー運転手は勤務の柔軟性を維持しつつ、最低賃金保証、休日手当、年金を得ることができる」との声明を出した。そのうえでインターネット経由で単発で仕事を請け負う「ギグワーカー」を雇う他の企業に対しても「労働者の仕事の質を向上するため、すべての事業者が(待遇改善に)参加してくれることを願う」と呼びかけた。

 英国の雇用法では、「従業員」は「個人事業主」と「社員」の中間的な位置づけ。「従業員」は、最低賃金、休日手当、年金を受け取る権利があるが、定期的な勤務が求められる「社員」のように解雇手当や傷病・育児休暇を取得する権利はない。ウーバーは英国以外で運転手の待遇変更を行うかどうかについては明らかにしておらず、英国のみの措置にとどまる可能性もある。

1月給与総額0・8%減、10か月連続マイナス…コロナの影響で残業代減

3月9日 読売新聞

 厚生労働省は9日午前、1月の毎月勤労統計調査の結果(速報)を発表した。労働者1人あたりの平均賃金を示す現金給与総額は前年同月比0・8%減の27万2972円と、新型コロナウイルスの影響で10か月連続のマイナスとなった。

 給与総額の落ち込みは、残業代などの所定外給与が同6・6%減となったことなどが原因だ。特に「飲食サービス業等」は、緊急事態宣言下で営業時間短縮の要請を受けたこともあり、同47・7%減と大幅に低下した。

 労働者全体に占めるパートタイム労働者の比率は同0・53ポイント減の3129%と、12か月連続で低下した。

 賃金の伸びに物価の変動を反映した実質賃金は同0・1%減で、11か月連続のマイナスとなった。

コロナ禍によるパート等の「実質的失業者」は、女性103万人、男性43万人/民間調査

3月1日

 野村総合研究所は1日、「コロナによる休業・シフト減のパート・アルバイト就業者の実態に関する調査」結果を発表した。パート・アルバイト就業者のうち、「シフトが5割以上減少」かつ「休業手当を受け取っていない」人を「実質的失業者」と定義して推計したところ、2月時点で全国の「実質的失業者」は、女性で103万人、男性で43万人。

「実質的失業者」のうち、休業支援金を知らなかった割合は女性48・9%、男性49・7%にのぼった。

コロナ解雇、9万185人に 宣言再発令地域で増加が顕著

3月1日 共同通信

 厚生労働省は1日、新型コロナウイルス感染拡大に関連する解雇や雇い止めは、見込みを含めて2月26日時点で累積9万185人になったと明らかにした。今年に入って緊急事態宣言が再発令された都府県での増加が顕著になっている。年度末のタイミングで人員整理に踏み切る企業もあり、解雇や雇い止めがさらに顕在化する可能性もある。

 月別の増加幅を見ると、最初の緊急事態宣言発令中だった20年5月の1万2949人が最も大きかった。6〜9月は1万人前後で推移。10月は約7500人と増加ペースが鈍化し、それ以降は月に5千人ほどの状況が続いた。

 

3・30AGC株主総会行動と記者会見に結集を!

3月30日、AGC第96回株主総会(午前9時30分受付開始、10時開会、会場: 東京會舘)が行われます。旭非正規職支会支援共闘会議は会場前で宣伝を行います。株主に事態を知らせ、平井良典新社長に組合員22人全員の解雇撤回・正規職雇用を求めます。

 その後、厚生労働省において14時から記者会見を行います。全国協傘下の仲間の結集を訴えます。

 旭硝子(現AGC)は2004年、特恵待遇(工場用地の50年間無償貸与、15年間の地方税免除)を得て、韓国・亀尾市に進出しました。同年、日本では製造業への派遣労働が解禁されましたが、韓国では今も製造業派遣は禁止です。AGCの韓国法人・旭硝子ファインテクノ韓国(AFK)は、工場内で下請け会社の非正規職労働者を働かせました。これは、いわゆる偽装派遣であり、すでに2019年2月、AFKは不法派遣で起訴され、刑事裁判が進行しています。労働者地位確認訴訟でも2019年8月の一審で組合員22人とAFKとの雇用関係を認める勝利判決をかちとっています。こうした労組の闘いに追い詰められたAGC本社は、ついに昨年12月に和解協議を求めてきました。しかしその内容は新たな不当労働行為ともいうべき内容でした。

旭支会は、代理人に「組合員22人全員の雇用が前提であり、協議案は受け入れることはできない」と表明し、最後まで闘う決意を明らかにしています。私たちはこの労組の決意に応え、日本でAGC本社に対する行動に取り組んでいきます。

「チャムセサン 2021・3・16」という民衆言論オンラインニュースに、オ・スイル(金属労組 旭非正規職支会 首席副支会長)が「旭非正規職解雇闘争の今日と明日」「われわれが7年間闘うことができた理由」と題して寄稿し、金元重先生が翻訳してくれました。そこには以下のように書かれています。

数日前、旭硝子の社側と会った。7年目にして初めてわれわれを認定した会合だった。2回会合があった。われわれは組合員たちと一緒に方向を一つに集約した。2回の会合で社側は提案してきた。「復職は可能である。しかしチャ・ホノ支会長は難しい。復職を希望しない組合員には3億4千万ウォン(約3230万円)を与える。復職を希望する組合員には9千2百万ウォンを与える」であった。チャ・ホノ支会長は「謝罪からしろ。全員の復職と労組認定がまず先だ。これが受け入れられないなら会うことは無意味だ」と席を蹴って立ち上がった。われわれは十分に論議したし、予想したことだった。資本のみみっちいやり口に対しわれわれ組合員はいささかも揺さぶられることはない。

 われわれは誇らしく思う。ついにつばぜり合ってきた力の均衡を破ったのだ。妥協は必要ない。時間(がかかって)も大きな問題はない。時間はいまやわれわれのものだ。われわれは以前のわれわれではない。われわれは全国の非正規労働者とともに最後まで闘い完全に勝利するであろう。トゥジェン!