全国協ニュースNO.189(2021年9月3日)

全国協ニュース

11・7労働者集会の大結集の実現を

合同・一般労働組合全国協議会事務局長 白井徹哉

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 関西生コン支部・港合同・動労千葉の3労組と、国鉄闘争全国運動・改憲阻止!大行進が「新自由主義を終わらせる労働運動の再生を」「闘う労働組合の全国ネットワークをつくろう」と呼びかけて全国から東京・日比谷野外音楽堂に結集する労働者集会は、その「決意」「志」はもちろんのことですが、その意義と課題は、今後の日本の労働運動を決める小さくない位置持っていると思っています。

 菅や小池たちは、新型コロナウイルス感染症によって顕在化した新自由主義がもたらした社会的危機と矛盾、支配の崩壊にのたうちながらも、しかし同時にコロナを奇禍として、五輪強行や都立病院の独法化(民営化)、デジタル監視法や改憲投票法、「台湾有事」戦争政策、コロナ自粛・言論弾圧・私権制限、そして労組攻撃(労組なき社会化)など、あらゆる反動政策を強めています。

 特に、医療体制の危機を意図的に「過小評価」してワクチン偏重で五輪を強行したことによって感染者数が急増し、8月上旬に「入院制限」を政府方針として以降、多くの人びとが必要な医療を受けることができず自宅死を強いられています。それは長年にわたる医療破壊政策だけが原因ではありません。菅政権は、新型コロナ感染症が問題になってからも一貫して抜本的解決を拒絶してきたと言わざるをえません。

 総選挙や菅政権崩壊など「政局化」した中での集会になると思いますが、11・7労働者集会は、新自由主義の危機と攻撃に立ち向かう労働組合・労働者の主体的な決起集会として、実際にも唯一的な全国規模の集会となります。労働者の怒りと闘いの意思を示す大集会にしたいと思います。

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 さらに、11・7労働者集会は、階級的労働運動再生に向けた戦略的集会でもあります。国鉄1047名解雇撤回闘争、関西生コン支部弾圧、JR東日本「融合」提案などの戦略的課題を結集軸とし、さらには医療・教労・郵政・自治体……あらゆる産別において新自由主義に立ち向かう闘いを開始すること、そして日比谷野音に一堂に会することは、階級的労働運動の再生に向けた現実的道筋です。

 医療崩壊だけでなく、たとえば郵政では、今年10月から土曜配達、来年1月から翌日配達の廃止を打ち出しました。これに伴い深夜勤の廃止や理不尽な配転、勤務日数減などの嵐が吹き荒れています。郵政民営化は、労働者の半数以上を非正規労働者に置き換え、一睡もさせずに働かせる深夜勤でようやく生活が成り立つ状況でしたが、10月以降はそれさえ成り立たなくなります。他方で、かんぽ不正では数千人の処分者、楽天との合弁事業への傾斜。着服・不正請求事件で局長クラスの逮捕が続出…まさに郵政崩壊が始まっています。

 医療や郵政だけでなく、あらゆる産業において同様の事態が起きています。この情勢に立ち向かうことが絶対に必要です! 労働者が団結して闘うことにこそ展望があることを実際の闘いの中で示そうではないか。階級的労働運動の再生とは、いまこの情勢においては、この新自由主義と対決し、新自由主義を終わらせる労働運動の再生として努力・実践されねばなりません。

 新自由主義の問題を、階級闘争の問題に、労働組合への組織化の問題に転じなければならない。郵政であれば、この10月1日までの1カ月間に全国の郵政労働者に共に闘う用意のある労働組合が存在すること、闘うという選択肢があることをなんとしても伝えよう。交通運輸・自治体・介護・コンビニ・物流倉庫・アパレル・飲食店…あらゆる産業・業種で同様のことが求められている。

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 11・7集会への結集と成功を通して、階級的労働運動再生に向け全国で、「地域」「職場」「業種」の各領域で組織化に着手しよう。それぞれは小さな一歩であっても。その努力を日比谷野音に集めて、共に刺激を受け、激励しあい、経験を教訓化・普遍化しよう。全国協の仲間の皆さん! それぞれの地域合同労組・ユニオンにおいて、11・7集会への結集の取り組みについて検討し、具体的な準備に着手することを訴えます。

五輪・パラリンピックが感染拡大をもたらした!

東京東部ユニオン委員長 小泉義秀

小池都知事は新型コロナ感染が自然災害のように述べているが、五輪やパラリンピックを強行した小池や菅、安倍らによって引き起こされた犯罪行為であることを鮮明にさせなければならない。

8月10日の閣議後の会見で田村厚労相は、五輪と感染拡大の関連は「数字が出ていない」という理由で否定した。小池も同様の立場だ。テレビ観戦の視聴率が高かったから、ステイホームしていて人の流れは少なかったというのが菅や丸川・小池の論であるが、開会式の国立競技場前は花火観戦の時と同じように人が大勢集まっていた。その前で五輪粉砕の実力闘争が闘いぬかれたのである。

厚生労働省は27日、新型コロナウイルスに感染して自宅で療養中の人が25日時点で11万8035人になったと公表した。前週から約2万1千人増え、初めて11万人を超えた。東京都では前週比で2800人余り増え、2万5045人となった。東京都の重症者は25日時点で277人で、国基準では23日時点で1113人である。23日時点より9人増えているので、277人は1113人よりも多いということになる。

8月20日の「東京オリンピック競技大会に関連した新型コロナウイルス感染症発生状況(速報)」(国立感染症研究所、感染症危機管理センター、実施疫学研究センター、感染症疫学センター)によれば五輪に関連した関係者のコロナ感染症例は453例で、アスリートが80例(18%)、大会関係者が373例(82%)。海外関係者は32%、国内が68%である。五輪後自国に帰った関係者が帰国後に感染の発症が明らかになる可能性もあり、注意喚起と連携が必要との見解を出している。

パラの学校観戦については千葉の引率教員2名が陽性になったために千葉県はその後観戦を中止した。これに関して組織委の武藤事務総長は「大会と感染の因果関係は無い。教育の現場で感染が起きており、教育委員会の問題」と学校側を批判した。しかしながら誰がどこで感染するか誰も分からない。だから学校観戦を中止すべきであった。

五輪の弁当が13万個廃棄されていたことが明らかにされたが、これは部分で全体ではない。開会式の弁当は1万のうち4000個が廃棄された。食品ロスをなくすレガシーをという小池の述べていたスローガンが全くの嘘であることが明らかになった。選手村内の無人バスが選手と接触して選手は柔道の大会に出れなくなった。自動車の無人運転には無理があることは明らかだ。2人のオペレーターが乗車していて手動のブレーキをかけたが間に合わなかった。五輪やパラで人体実験を行うということが許しがたい。

自宅療養中の死亡は一都三県で8月1日~29日までで31名。療養者の入院率は東京で9・5%、埼玉で4・9%である。東京では10人に一人、埼玉では20人に一人しか入院できないで放置されている。東京都が行う酸素ステーションは弥縫策に過ぎず、酸素を吸入して一時的に回復したらまた自宅に戻されるのだ。

1023日午後2時より錦糸町の墨田産業会館で「民営化は悪だ! 都立病院をつぶすな! 1023集会」が開催される。この集会とデモを成功させ、11・7へ!

労働日誌(7月22日~9月2日)

概算要求111兆円 コロナ対策、社会保障費増 歳出総額は最大へ・来年度予算

8月31日 時事通信

 2022年度予算編成で、各省庁からの概算要求が31日、出そろった。

 一般会計の要求総額は111兆円台となる見通しで、4年連続で過去最大となる。高齢化で社会保障費が増加し、新型コロナウイルス対策に伴い国の借金返済や利払いに充てる国債費は膨張。現時点で金額を示さない「事項要求」が目立ち、年末の予算案は歳出総額が10年連続で過去最大を更新する公算が大きい。

 社会保障費の自然増などを背景に、厚生労働省の要求額は過去最大の33兆9450億円。財務省は予算編成過程で医療費などの自然増の抑制を求める方針だ。財務省は国債費を過去最大の30兆2362億円要求。21年度予算で5兆円を計上したコロナ対策の予備費は事項要求として規模を調整する。防衛省は5兆4797億円を求め、事項要求を含めればさらに規模が膨らみそうだ。

 コロナ関連では、厚労省がコロナ患者を受け入れる医療機関が病床を確保するための支援金創設を事項要求。文部科学省はワクチン開発の研究開発拠点の形成に66億円を求めたほか、学校の感染症対策を事項要求として盛り込んだ。

 菅義偉政権は、脱炭素化、デジタル化、地方創生、子育て支援の4分野に予算を重点配分する方針だ。デジタル庁は情報システムの整備や運用に5303億円を要求。経済産業省は電気自動車(EⅤ)などの購入経費を支援する補助金として335億円、農林水産省は農林漁業者の環境対応のための技術開発経費として65億円をそれぞれ求めた。

 国土交通省は、治水対策の推進に5401億円を求めたほか、国土強靱(きょうじん)化の5カ年対策に関する費用などについて事項要求として上積みを探る。

 コロナ禍を受け、21年度予算の一般会計総額は106兆6097億円(概算要求総額は105兆4071億円)と過去最大を更新した。

コロナでの企業破綻2千件に 感染長期化でペース加速

8月31日 共同通信

 東京商工リサーチは31日、新型コロナウイルスに関連した全国の企業の経営破綻が累計2千件に達したと発表した。昨年2月の初確認から千件に至るまでは1年近くかかったが、コロナ禍の長期化でペースが加速し、約7カ月間で倍増。業績が回復せず、資金繰りに行き詰まって倒産する例が広がった。破綻企業の従業員数は判明した1879件の合計で2万493人だった。

 東日本大震災に絡む倒産は約10年間で累計1979件。コロナ関連は約1年半でほぼ同水準に並んだ。感染収束が見えない中で借金を膨らませる企業も多く、破綻はさらに増える可能性がある。

雇用調整助成金、9月に財源枯渇か 雇用保険料の見直し検討本格化

8月29日 毎日新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大で、政府が雇用を守る頼みの綱とする「雇用調整助成金(雇調金)」の財源が底を突きかけている。コロナ禍での解雇を抑えるために上限額引き上げなどの特例措置が昨年春から続いており、本来は失業手当に充てる別の積立金からも捻出するといったやりくりも限界を迎えつつある。労働者と企業が納める雇用保険料の料率引き上げも避けられない状況で、9月から国の審議会で本格的に検討する方針だ。

 雇調金は、労働者の雇用を守るセーフティーネットとなる雇用保険の事業で、企業が従業員を休ませた場合に休業手当分を国が企業に支給する。コロナ禍での雇用維持のため、支給の上限を日額約8300円から最大1万5000円に引き上げるなどの特例措置を設けている。

 雇用保険には、保険料を①企業と労働者が折半して負担し、失業手当に充てる「失業等給付」と、②企業だけが負担する職業訓練や失業予防など「二事業」の二つの事業がある。2019年度末の積立金残高は①45000億円、②15000億円で、雇調金は②から支払われる。

 政府は当初、コロナ禍の特例措置を「一時的な対応」と想定していたが、感染拡大が収まらないため縮小できず、支給総額は42000億円に達した。②の積立金だけでは足りなくなり、①の積立金から17000億円を借り、一般会計(税金)から11000億円を穴埋めした。①の積立金は本来、失業手当の支払いに備えるためのものだが、「資金が枯渇したため、リーマン・ショック以来の対応となった」(厚生労働省担当課)という。