全国協ニュース第156号(2018年12月12日)

事務局

全国協ニュース第156号(2018年12月12日)

改悪入管法強行採決弾劾! 改憲発議阻止!

 改悪出入国管理法が12月8日未明の参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立した。改悪入管法は2019年4月に施行される。新たな在留資格「特定技能」を2段階で設け、「相当程度の知識または経験を要する技能」を持つ外国人には「1号」を与えるとされている。最長5年の技能実習を修了するか、技能と日本語能力の試験に合格することが要件だ。在留期間は通算5年で、家族の帯同は認めず、農業や介護など14業種での受け入れを想定している。
さらに高度な試験に合格し、熟練した技能を持つ人に与える「2号」は1~3年ごとなどの期間の更新ができることになっている。更新時の審査を通過すれば更新回数に制限はなく、事実上の永住も可能となり、配偶者や子どもなどの家族の帯同も認められる。
入管難民法などの改悪案は、在留資格の技能水準などを定めず、具体的な制度設計は法成立後の法務省令などで決めるという。法案には「法務省令で定める」との記述が30ヶ所を超える。大枠の法律を成立させた後、省令でいろいろな中身を詰め込む政府への「白紙委任」は憲法の根本を破壊するものだ。
シャープ亀山工場で2900人が雇止めされたように、外国人労働者が都合よく使い捨てにされるのは火を見るよりも明らかだ。
「特定1号」の5割は技能実習生から移行する。ベースは「現代の徴用工」「現代の奴隷労働」と国際的非難を浴びている「外国人技能実習制度」なのだ。
法案が参院で強行採決されるその日の朝に2015~17年の3年間で計69人の外国人技能実習生が死亡していたことが公表された。6日の参院法務委員会において、立憲民主党の要請に応えて法務省が関連資料を提出したのだ。年齢別では20代が46人、30代が19人で、10歳代が2人もいる。死因は心筋梗塞や急性心不全、くも膜下出血などだ。これは長時間労働による過労死である。
この点について質問された安倍は「急にいま、有田委員がお示しになった、亡くなられた例については、私はいまここで初めてお伺いをしたわけでありまして、ですから私は答えようがない」と言い放った。その上、安倍首相は5日に出席した懇親会で、ヘラヘラと笑いながら挨拶のなかで、「(遊説から帰国し)時差が激しく残っているなかにおいて、明日は(参院)法務委員会、2時間出て、ややこしい質問を受ける」と述べていた。質問者の有田議員は、自殺したベトナム人技能実習生が遺した遺書に触れ、そこに書き記されていた差別、蹴られ殴られという虐待の事実を紹介した上で、「そういう人が一杯いるのに、これをどのように総括して、新しい制度に入っていかれるんですか? 総理にお聞きしたい」と追及したにもかかわらず、許しがたい。
外国人技能実習制度は直ちに廃止されなければならない。まして、この悪名高い技能実習制度の上に積み上げようという「特定技能1、2号」の創設など絶対に認められない。外国人労働者は救済の対象ではない。団結して共に闘う仲間である! 労働者階級は一つだ! 分断を打ち破り、共に闘いぬく。改憲発議を許すな! 1月下旬開会の通常国会での攻防となった。

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韓日理念交流「働き方改革」についての報告

群馬合同労働組合委員長 清水彰二

(韓国で行われた理念交流会の清水さんの提起を紹介します。全文は群馬合同労組のホームページに掲載されています。)

1 自己紹介

群馬合同労働組合の委員長、清水彰二と申します。合同一般労働組合全国協議会の幹事、それから旭非正規職支会支援共闘会議事務局長もやっています。群馬県は東京から北へ100キロのところにあります。
組合は中央タクシーという分会を中心に闘っています。自宅から空港まで送迎する乗合タクシーを運行する会社です。「固定残業代」という制度で労働時間をごまかし、過労死や事故で運転手や乗客を殺しかねない会社でした。パワハラもありました。3人で分会を作って闘いを始めました。組合つぶしの運転業務外し、残業手当カットなどの攻撃と闘いながら勝利してきました。
全国に同じような合同労組が組織され、2010年に合同一般労働組合全国協議会を結成しました。職場で団結して、資本と闘う労働組合を作ろうと、努力しています。

2 日本の新自由主義と労働運動の状況

日本における労働運動は、国鉄分割民営化を転換点として、大きく後退してきました。「総評」の労働運動は、労働者の闘いと団結こそが、労働者の生活を守るという労働運動でした。「連合」の労働運動は、会社の発展が労働者の生活を向上させる、会社と労働組合はパートナーという労働運動です。
動労千葉は、総評時代は重要な役割を果たしましたが、連合には行きませんでした。しかし連合の中からも、外からも職場に闘いを組織しようと、労働組合と活動家のネットワークとして、全国労働組合交流センターを組織しています。

3 新自由主義を推進するべく登場した安倍政権

本題の安倍政権の「働き方改革」ですが、まずこのような新自由主義の流れを徹底的に貫徹するものとしてそれがあることを押さえなければなりません。

4 安倍政権の「働き方改革」

▼労働者保護規制の撤廃が本質
「高度プロフェッショナル制度」
裁量労働制の拡大
同一労働同一賃金
▼解雇の金銭解決制度
日本では労働者の解雇に関して、戦後歴史的に積み上げてきた闘いの地平があります。動労千葉を中心とする国鉄分割民営化解雇撤回闘争は31年の闘いの中で勝利しています。解雇撤回の闘いは労働組合の団結の中心になってきました。
私たちは、この情勢の中で、国鉄分割民営化以来の新自由主義に対して歴史的決着をつける闘いが必要であると思っています。動労千葉の解雇撤回と外注化・非正規化に対する闘いを軸に、国鉄闘争をあらためて労働者階級の結集をはかっていかなければなりません。
私たち合同一般労働組合全国協議会は、まだまだ弱小組織ではありますが、新自由主義の中で生きるために立ち上がる労働者と一つ一つ結びつき、全国に闘う労働運動の拠点を建設して、闘いの陣形を作り上げていきたいと思います。韓日の血の通った国際連帯闘争はその大きな力になると確信しています。みなさん、どうもありがとうございました。

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労働日誌(11月19日~12月11日)

GDP年率2・5%減、設備投資の落ち込み響く

12月10日 読売新聞

内閣府は10日、7~9月期の国内総生産(GDP)の改定値を発表した。物価変動の影響を除いた実質GDP(季節調整値)は前期(4~6月期)と比べて0・6%減、このペースが1年間続くと仮定した年率換算では2・5%減だった。企業の設備投資の落ち込みが大きく、11月14日に発表された速報値の0・3%減(年率1・2%減)から下方修正された。
マイナス幅は、消費税率を8%に引き上げた後に消費が落ち込んだ2014年4~6月期(年率7・3%減)以来の水準だった。
7~9月期のGDPが下方修正されたのは、設備投資の減少が、速報値の前期比0・2%減から2・8%減となったのが主な要因だ。財務省が3日に公表した7~9月期の法人企業統計の実績値を反映した。前期に高い水準だった「卸売業、小売業」や「情報通信機械」の設備投資の反動減が目立った。

外国人雇い止め「3千人」シャープ亀山、労組が公表

12月3日 産経新聞

シャープ亀山工場(三重県)で働いていた多くの日系外国人が雇い止めされていた問題で、労働者の一部が加入する労働組合「ユニオンみえ」は3日、東京都内で記者会見し、雇い止めは3千人弱とみられると明らかにした。
外国人労働者の受け入れ拡大を目指す政府は、人手不足を訴える企業側の意向を理由に挙げている。しかし、3千人もの雇い止め判明で、国会審議が続く入管難民法改正案への懸念は一層強まりそうだ。ユニオンみえの広岡法浄書記長らは「日系人でも不利益な立場で働かされている。法改正で受け入れる外国人も人権を奪われるのは明らか」「政府はこうした問題に目を向けず、拙速な拡大を進めようとしている」と危機感を訴えた。
ユニオンみえによると、技能実習生とは異なる在留資格を持ち、亀山工場で働く日系ブラジル人、ペルー人、ボリビア人などの外国人は、シャープの3次下請けに当たる県内の会社グループに雇われていた。会社側は11月に労組と団体交渉した際「3千人から100人まで減った」と説明したという。

「正社員の給与下げるな」同一労働同一賃金で指針

11月27日 毎日新聞

厚生労働省は27日、正社員と非正規労働者の不合理な待遇格差を是正する「同一労働同一賃金」について、企業に求めるガイドライン案を厚労相の諮問機関・労働政策審議会の部会に示し、了承された。非正規労働者に支給する基本給や残業代などの各種手当は原則として正規社員と同等にするほか、正社員の待遇を非正規レベルに引き下げて格差を解消する手法を「望ましくない」と明記した。
同一労働同一賃金は今年6月に成立した働き方改革関連法の柱の一つで、大企業は2020年度から、中小企業は21年度から適用される。厚労省によると、パートやアルバイト、派遣社員らの非正規労働者は現在2000万人を超え、全労働者の4割弱を占める。
ガイドラインは、勤続年数や能力、成果が同じ場合は正社員と原則同額の基本給や賞与を支払うよう求めた。ただし、正社員にだけ転勤や異動がある場合は、基本給の格差は認める。
通勤手当や出張旅費、食事手当などの各種手当を同一とし、休憩室や更衣室、社宅の利用など福利厚生も同じように受けられるとした。一方、退職手当や住宅手当、家族手当などについては「不合理と認められる待遇の解消が求められる」と言及するにとどめた。また、定年後に再雇用された非正規の待遇については年金支給などを考慮し格差を事実上容認した6月の最高裁判決を踏まえ「さまざまな事情が総合的に考慮され、不合理か判断される」とした。

外国人労災死10年で125人

11月24日 読売新聞

日本国内で労災で死亡した外国人労働者数が、2017年までの10年間で125人に上ることが、厚生労働省のまとめでわかった。厚労省は、日本語に不慣れな外国人労働者が作業手順や事故防止策を十分に理解できていない可能性もあるとして、企業に対し安全対策の徹底を求める。
厚労省によると、08~17年の外国人労働者の労災死亡者数は年間6~19人。17年は死傷者が約2500人で、そのうち死亡者が15人だった。建設業の工事現場や製造業の工場で、高所から転落したり大型機械や作業車に巻き込まれたりする事故が目立つという。技能実習生も含まれる。
厚労省は今後、企業向けの安全対策マニュアルの多言語化などを進める。その上で、厚労省は、外国人労働者が作業手順などをきちんと理解して安全に働けるような職場環境の確保を企業側に求めていく。

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団結

2018年訪韓闘争報告

東海合同労組 執行委員長 坂野康男

11月10日、韓国・ソウルで開催された民主労総のチョン・テイル烈士精神継承2018全国労働者大会に、90人を超える動労千葉の訪韓団が合流し、日本での11・4労働者集会&改憲阻止!1万人大行進に続く「東京―ソウルを結ぶ国際共同行動」として民主労総ソウル地域本部とともに闘ってきました。
組合員の熱い訪韓カンパによって、東海合同労組の青年部長と坂野委員長は、昨年に引き続き、韓国民主労総が主催する全国労働者大会に参加してきました。坂野委員長は、2010年に初めて訪韓闘争に参加して以来、2015年、2016年、2017年と5回目の参加です。
午前中に民主労総ソウル地域本部で、動労千葉訪韓団の前段集会が開催され、動労千葉・田中委員長が、訪韓闘争の意義を訴えました。続いて、動労水戸の石井委員長、全学連の高原委員長などが、国際連帯への思いを語りました。
民主労総ソウル地域本部からは、KBS非正規職支会のチボンヒさんが、「正規職組合と非正規職組合が統合する局面に来ている」と闘いの前進などを報告しました。
動労千葉訪韓団は、団結ガンバローで、前段集会を終え、近くの食べ放題の食堂で昼食を取り、ソウル支庁前に移動しました。特に全学連は、最後まで若い胃袋を満杯にしていました。
ソウル支庁前の道路を集会場にして民主労総の産別部隊が、色とりどりに練り歩きを行い、その中で青年部長が東海合同労組のノボリを掲げて、国際連帯闘争の熱気を味わってきました。
15時の開会宣言で始まった民主労総の全国労働者大会は、6万人が集まり、組合旗の入場行進で一気に盛り上がりました。デモ隊は、光化門で左右に分かれ、青瓦台(大統領府)近くまで進みました。去年はそこまでは行けなかったのですが、労働者側の大きな前進を感じました。
動労千葉訪韓団は、青瓦台(大統領府)直近で総括集会を行い、動労千葉の田中委員長は、「今日のデモをして、2016年11月に参加した100万人のデモを思い出した。パククネ政権は倒されたが、まだ労働者をめぐる問題は解決していません。今も労働者の力と、まだ倒れていない反動の力が正面からせめぎあっている。もう一歩新しい前進は、もちろん韓国の労働者の課題ですが、その時に日本の労働者が同じような闘いをすることが絶対の条件ではないか。連帯して立ち上がることが必要だ」と総括を提起しました。
デモ終了後、青年部長と坂野委員長は、群馬合同労組とさいたまユニオンの仲間と共に、安くておいしい焼き肉店で、メクチュ(ビール)で乾杯し、分厚い豚肉をほおばり、ノドンジャヌンハナダ!(労働者は一つ)を実感しました。団結(タンギョル)!闘争(ツジェン)!