合同・一般労働組合全国協議会第4回定期大会議案

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合同・一般労働組合全国協議会第4回定期大会議案

第4回定期大会議案 [PDF files]

はじめに

「10・1外注化が強行されれば、ただちに4大産別の『9割非正規化』へと拡大する。『第二の国鉄分割・民営化の貫徹』としての10・1外注化を阻止することは、階級的労働運動の下に団結して闘えば新自由主義に勝てる展望を全国の労働者階級に示すものだ。日本労働運動の中軸として闘われてきた国鉄決戦がすべての労働者階級、労働運動の行方を決する。国鉄闘争全国運動を最先頭で担うことから出発した全国協は10・1外注化阻止・非正規職撤廃の決戦に総力を投じて闘おう。外注化・非正規職化で労働者階級を極限的に搾取する新自由主義と対決し、闘って勝利できる労働運動=階級的労働運動が巨万労働者を獲得する時代を切り開こう!全国協はその最先頭で闘おう!全国の合同労組は全国協に結集しよう!」(2012年8・5交流集会黒瀬共同代表基調)
本年8・5合同・一般労組全国協議会交流集会基調で黒瀬共同代表は以上のように結びました。2年前の結成以来、合同・一般労働組合全国協議会は階級的労働運動の路線の下、新自由主義と対決して、非正規職撤廃闘争を貫いてきました。今こそ合同・一般労働組合全国協議会の真価が問われる時です。
8月26日に11月集会の第1回実行委員会が開催され、動労千葉の田中委員長は「闘う労働組合の組織拡大集会にしたい。…体を動かして組織拡大集会にしよう。」と提起しました。全国協を1000名に拡大する闘いと、11・4、一万結集は一体です。
動労千葉・関生・港合同の3組合はいずれも80年代に新自由主義の激しい攻撃を受け、それを跳ね返してきた組合です。その力が団結し、一体化して日本労働運動を甦らせようとしています。それが11月集会です。関生・武委員長の「3労組共闘に日本の労働運動の展望がある」というように階級的労働運動を復権していく道があります。関生の高副委員長が8・25の動労千葉の労働学校で述べた関生の1300名の組織拡大の闘いは、今日の労働組合の再生を目指した階級的労働運動の具体的実践方針であり、核心問題を提起しています。われわれこそがこの提起から学び、実践しましょう。
鈴コン闘争勝利、郵政非正規ユニオンの組織拡大と雇い止め解雇撤回の闘いを一体のものとして闘い、動労千葉の10・1外注化決戦と11・4に向かう過程で何としても全国協の2倍化を実現しましょう。本日の10・6第4回定期大会の成功を勝ち取りましょう。山口刑務所で獄中闘争を闘い抜く広島連帯ユニオン草津病院支部の中山崇志さんと固く連帯して闘い抜きましょう。

Ⅰ 総括

1、新自由主義の攻撃と非正規職撤廃の闘いの路線的前進―動労千葉・動労水戸・動労連帯高崎の10・1外注化阻止の闘いと一体の闘い

新自由主義は資本主義社会の弱肉強食の原理をその極限まで推し進めました。原発事故で明らかになったことは資本主義の本質である資本の無限の価値増殖運動の無政府的展開がその結果として社会そのものを崩壊させ、自然と人間の関係、生命の根幹である自然そのものを破壊しようとするところまで行きついているということです。人間の労働力が商品となり、労働が資本の価値増殖の手段に変質させられている現実があります。『命より金儲け』に象徴される資本主義社会の転倒した非人間的あり方を根底的にひっくり返し、人間労働と人間社会の本来の姿を甦らせることが求められています。
今日の非正規職労働者のおかれた現実は、その飢餓的低賃金と極度劣悪な労働条件だけでなく、何よりも労働者から人間的尊厳と未来を奪い、人として生きる人生そのものを否定し、奪い尽くす攻撃です。この非正規職労働者の現実は特殊例外的事態ではなく、資本主義の下ですべての労働者が置かれている現実です。
一定の雇用保障を伴う「正規職」という雇用形態は、労働者階級が19世紀以来の血と汗の闘いによってもぎりとったものです。労働者階級がこの諸権利を闘いによって死守し続けない限り資本はいつでもその本性をむき出しにします。新自由主義は工場法以前に暴力的に戻して、資本の本性をむき出しに突っ走ることによって延命しようとしています。しかし、労働者階級はそのような新自由主義の延命を絶対に許しはしません。
新自由主義の攻撃により、4割近くの労働者が非正規雇用です。派遣・請負・有期雇用労働かまたはその複合的雇用形態で非正規雇用を強いられています。非正規雇用労働者は正規雇用労働者が立ち上がらなければ立ち上がれない存在ではありません。生きるために、人間存在をかけて闘う主体であり、労働者階級そのものです。正規雇用が本体で、非正規労働者が従属した存在ではありません。国家戦略会議のフロンテア分科会報告に示されている新自由主義の攻撃は10割非正規雇用化を推進しようとしています。この非正規雇用労働者は四大産別、六大産別のみならず、あらゆる職場の基幹的部分を占めています。大資本のトヨタ・キャノン・パナソニック等々含めて全部が派遣・請負・有期雇用労働者で占められています。
動労千葉の10・1外注化を阻止する非正規雇用を許さない闘いと一体の闘いとして、非正規労働者の組織化と反乱闘いは新自由主義そのものを打ち破る闘いです。非正規雇用労働者の不屈の決起が、連合支配の中で苦闘する正規雇用労働者の決起を促し、正規・非正規の分断を打ち破る階級的労働運動を甦らせる決定的契機となる闘いを切り拓いています。それが鈴コン闘争であり、郵政非正規ユニオンの闘いです。合同・一般労組全国協の非正規職撤廃の闘いは動労千葉・動労水戸・動労総連合の外注化阻止の闘いと一体です。

2、動労千葉・動労水戸・動労連帯高崎の10・1外注化阻止の闘い

9月12日、JR千葉支社は全体で91名の強制出向の事前通知を強行してきました。うち動労千葉の組合員は44名です。これを受けて動労千葉は9・14に千葉市民会館で総決起集会を開催し、事前通知強行への怒りの声をあげて、10・1外注化絶対阻止の闘いに入りました。9月23~24日に開催した動労千葉の第41回定期大会では以下の方針を掲げました。「①外注化・強制出向のための準備作業が指示された場合は直ちにその場で指名ストライキに突入します。②出向差し止め命令をめざし、9・19第1回審尋闘争を引き継ぎ、仮処分闘争を全力で強化します。⑤《偽装請負》《安全の崩壊》《JR東労組の裏切りに対する怒りの声》という3つの矛盾が噴き出すのはこれからです。外注化が強行された場合は、とくに一つひとつの作業における偽装請負問題について、厳密に問題にして、デタラメな外注化体制の下では列車をまともに動かすことはできないことを明らかにさせる職場抵抗闘争を強化します。⑥委託先である千葉鉄道サービスにおける闘いを強化し、JR本体と下請けの労働者が一体となって外注化に反対して闘う体制を確立します。⑨引き続き、外注化・非正規職化阻止闘争を労働運動の再生を目指す闘いと位置づけ、1047名闘争と結合して、産別を超えた労働者の全国闘争に押し上げることを目指します」
全部で10項目に及ぶ外注化阻止の闘いの方針はJR資本と千葉鉄道サービス、そしてJR東労組を震え上がらせる凄まじいものであり、労働運動の復権をかけた日本の労働運動の地殻変動をもたらす闘いです。重要なのは10・1で外注化決戦が終わるわけではなく、闘いはこれからだということです。
更に動労千葉が掲げている外注化反対、雇い止め阻止・非正規職撤廃の闘いは合同・一般労組の任務です。
「営業関係では、今年3月、グリーンスタッフ(契約社員)が大量の雇い止め解雇されました。八王子支社をモデル地区に指定し、駅業務の全面的な外注化が開始されています。ライフサイクルと外注化、契約社員の大量解雇は、まさに一体で仕組まれた攻撃です。ライフサイクル制度撤廃の闘いと結合して、外注化反対、雇い止め阻止・非正規職撤廃の闘いを全力で進めます」
動労水戸の被曝労働拒否のストライキ、外注化絶対反対の闘いは動労千葉に勝るとも劣らない凄まじい闘いです。更に羽生さんの加盟とJR東労組の青年部がスト破りを弾劾してスト破りを行った東労組の運転手を弾劾する闘いは感動的なものです。JR東労組の青年部が大量脱退する可能性のある段階に入りました。動労水戸の闘いに連帯して外注化阻止の闘いに決起しましょう。
動労千葉と動労水戸・動労連帯高崎の外注化阻止闘争はJRの全職場を揺さぶっています。国労郡山工場支部や国労幕張電車区分会でも強制出向の事前通知の受け取り拒否などの抵抗闘争が闘いぬかれました。横浜支社の検修職場では、集団で強制出向の事前通知の受け取りを拒否し、苦情処理申告を提出する闘いが起きています。さらに東京支社でも団交中であることを理由に多数の労働者が事前通知の受け取りを拒んでいます。国鉄分割・民営化以来の闘いが開始されています。動労千葉・動労水戸・動労連帯高崎の渾身の決起とわれわれの外注化阻止ニュースの配布の闘いが反乱を組織し、拡大しているのです。

3、4・28第3回臨時大会で掲げた方針

第3回臨時大会の報告集冒頭に以下のように書きました。
4月28日午後都内において合同・一般労働組合全国協議会第3回臨時大会が開催され、大会は成功裏に勝ち取られました。本大会は鈴コン闘争の支援体制を作りだし、鈴コン闘争を通して全国協の組織強化拡大を目指し、団結していくための大会でした。本大会はこれまでの緩やかな連合体から、「会則」を改廃して新たに規約を定め、「幹事会」という執行体制を作りました。全国協としてのストライキ権を確立することのできる規定も定め、全国組織としての形を整えつつあります。
重要な点は「全国協闘争基金」という「基金」設置の決定を行ったことです。其々の合同・一般労組組合員一人200円を基金に集中し、当面は鈴コン闘争の財政支援を全国協が全力で担うということです。が、基金の目的はあくまでも全国協の組織強化拡大のためのものです。
今回の提起大会の第一の目的は、大恐慌情勢・国債暴落情勢という未曾有の大失業時代に対応する全国統一の時代認識と路線をもった全国協を作り上げるということです。全国で結成された合同労組の単なる連合体ではなく、幹事会(共同代表各氏・事務局)で路線形成を行い、全国の職場、地域で徹底的に階級的労働運動を実践する組織体として「再結成」されました。大恐慌の爆発的進展の中で労働者階級の決起は不可避であり、その決起を最先頭で作り出す全国協になっていくという決意の表れでもあります。3・11郡山集会を闘い抜き、動労千葉の4・1外注化阻止の地平を受けて、全国協として全階級の先頭で闘う組織体制を作り上げるという点で、画期的な第三回大会を勝ち取ったと自負することができます。

上記第3回臨時大会で打ち出された「非正規職撤廃闘争」方針のポイントは以下の点です。
ⅰ、郵政非正規ユニオンや一般合同労働組合西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の闘いは、非正規雇用労働者が自ら労働組合を組織して資本と闘い、階級的団結を作りだし、階級意識を獲得していくその道筋を指し示しています。あるがままの労働者が闘う労働組合に組織され、自ら資本と闘うことを通して労働者階級としての階級意識を獲得することができることを二つの闘いは示しています。この闘いが歴史のエピソードになるのか、プロレタリア革命の突破口を切り開く闘いに発展させることができるか否かは全国協の2012年の闘いにかかっています。
ⅱ、全国のそれぞれの合同・一般労組が組合員を二倍・三倍に増やして、全国協1000人建設を掛け値なしに実現しなければならない年です。そのためにも郵政非正規ユニオンの支部・分会を全国に組織し、鈴コンの解雇された仲間全員の解雇撤回をかちとるために全国協の仲間が総力を傾注するときです。

上記に踏まえた「鈴コン闘争の当面の方針」として、以下のように書きました。
ⅰ、当該が全日建関東支部に対して2度にわたり支援要請に行き、生コン産別拡大の方向を追及しています。
ⅱ、当該と北部ユニオン、全国協事務局が浮間舟渡地域の労組周りをはじめ一万、五千円のカンパが寄せられはじめています。浮間舟渡地域のローラーは鈴コンを基軸に「地域連帯労組」を形成していく闘いの始まりです。
ⅲ、当該を防衛し、支えるための財政闘争です。

短期・中期・長期の財政基盤の確立のための闘いを直ちに開始しなければなりません。
中長期的財政闘争としては、2月14日に全国協の臨時代表会議を開き、この会議を「鈴コン闘争支援共闘会議【仮称】」準備会と位置づけ、3月24日夜に「鈴コン闘争支援共闘会議(準備会)」を結成し、支援共闘体制構築に向かって動き出しました。4月27日には第1回「鈴コン支援連帯共闘会議(準備会)」が開催されました。軸は西部ユニオン・北部ユニオンを中心とする東京の合同・一般労組です。
さらに全国の全国協が支援共闘会議の会員として団体・個人を含む支援体制を作ります。その場合、合同・一般労組の組合員が会員となり、財政を支えることを前提としつつも、非正規雇用の労働者が多数を占める全国の合同・一般労組にとっては簡単なことではなりません。そのため、全国の合同・一般労組が月1回鈴コン分会支援街宣をやり、その時の街宣のカンパを「全国協闘争基金」として全国協に集中します。「全国協闘争基金」を基礎に全国協は「鈴コン支援連帯共闘会議」の主軸となる構成団体として財政的にも、物理的動員的にも「鈴コン支援連帯共闘会議」の主力として闘い抜きます。同時にその闘いは非正規職撤廃の具体的闘いであり、この街宣カンパに応じてくれた仲間を自らの合同・一般労組に組織していくことにより、合同・一般労組全国協を拡大していくということです。鈴コン闘争で全国協1000名建設を成し遂げます。さらに地域の労組周りを貫徹し、鈴コン闘争の支援共闘陣形を拡大していくことです。こういう形で毎月10万超の財政を恒常的に作り上げます。鈴コン闘争を全国協全体の力で勝利させましょう。非正規・有期雇用労働者が労働組合を組織して不屈に闘い抜く訴えは多くの正規・非正規を問わず労働者を獲得することができます。

「郵政非正規ユニオン」については以下の方針を掲げました。
ⅰ、郵政非正規ユニオンの支部・分会を全国に作りだす闘いを具体的に開始します。…例えば東京中部ならば「郵政非正規ユニオン東京中部支部」という形で地域ごとに支部を組織します。その場合、必ず担当者を決めて、その担当者も郵政非正規ユニオンの組合員になり、組織者となって現場の郵政労働者を組織します。
ⅱ、今首切り攻撃を受けている非正規労働者、これから受ける労働者を組織することが必要です。そのために郵政非正規ユニオンの組合ビラを月2回発行することにしました。齊藤委員長が先頭になってビラを作成しています。
一人、二人の組織の場合はさしあたり、各ユニオンに組織して二重加盟の形でも良いので支部を作り、郵政非正規ユニオンの支部として自立するまでは各合同・一般労組と共に会議をやり組織活動を展開していきます。
上記方針を貫徹するための『財政案』として、以下2点を提起しました。
ⅰ、会費は年間一合同・一般労組あたり、1~49名までは月1000円とし、50~99名は月2000円。100名以上は3000円とする。
ⅱ、各合同・一般労組組合員一人当たり月200円を目処に「全国協闘争基金」として、積み立てる。「全国協闘争基金」の使い道は幹事会で決定する。
(一部略)
4、1の方針を如何に貫徹したか-鈴コン闘争・東京の労働運動の地殻変動を起こす闘い―郵政非正規ユニオンの組織拡大の闘い

①上記方針の下、鈴コン分会は全国キャラバン方針を打ち出しました。その先駆けとしてまず東京からキャラバンをはじめようということで、地元北部・西部を中心に労組周りを開始しました。3人の解雇当該が東京の担当地区を決めてオルグに入ったのです。鈴木会計は北部中心に、内尾分会長は東部を中心に、吉本書記長は南部・三多摩を中心にしながら首都圏全般に責任を取る体制をとりました。その中から団体賛同・個人署名がどんどん送られてきています。
②(一部略)首都圏全体で郵政非正規ユニオンの組織拡大を勝ち取り、全国協1000名建設に弾みをつけたいと考えています。さらに郵政非正規ユニオン東京協議会を結成し、8・5に郵政非正規ユニオン全国協結成を勝ち取り、全国での組織拡大の闘いに入っています。
富田林での3名の非正規に対する雇い止め解雇攻撃の闘いは関西合同労組郵政非正規部会の結成を受けての新たな段階の闘いです。雇い止め通告を受けた3名は労組交流センターの会員を含め全員がJP労組組合員です。これまでJP労組の組合員を雇い止めにすることは近畿ではありませんでした。JP労組が当局と一体となって非正規労働者を自主退職に追い込んできたからです。今回の雇い止めは自主退職に応じない非正規労働者をJP労組の思惑を超えて当局が交流センターの仲間を狙い撃ちにしてきた攻撃です。しかし、正規職のわが交流センターの仲間が猛然と反撃に出て、JP労組として雇い止め解雇撤回の闘いに入らざるを得ない状況を作り出しつつ闘いは激化しています。この闘い方は非正規労働者の雇い止め攻撃に対して、JP労組を巻き込んで闘争化したという点に画歴史的意味があります。
JP労組の変革をあきらめて合同・一般労組が非正規職を組織して単独で闘うというあり方ではなく、JP労組本体の変革をかけた闘いとして、雇い止め解雇撤回の闘いに入っているというのは、全国の郵政職場の闘いのあり方を変革し、JP労組を揺り動かしていく闘いとして重要です。合同・一般労組の闘いは決して正規労働者の闘いと切り離されたところにあるわけではありません。正規・非正規一体となった闘いというのはこういう闘いです。その意味でJP労組の権力を取る闘いやJP労組の変革と切り離して、郵政非正規ユニオンの組織拡大を追求する闘いをわれわれは目指しているわけではありません。こういう闘いもやりながら、郵政非正規ユニオンの組織建設を目指すということです。
③全国協闘争基金・鈴コン支援連帯共闘会議団体賛同会費について(一部略)。街宣カンパ等それぞれの合同・一般労組で創意工夫をして集中を。全国協闘争基金方針は鈴コン闘争に絶対勝利するためのものであり、それぞれの合同・一般労組自身の強化方針でもあります。鈴コン闘争を使って自らの合同・一般労組を強化するということです。

Ⅱ 情勢

1、世界は革命情勢

世界大恐慌は欧州恐慌の深刻化、米帝の没落と失速、中国バブルの崩壊、日帝脱落を指針にして奈落の底に進んでいます。とりわけヨーロッパ情勢はギリシャやスペインの債務危機が爆発し、ユーロ解体の危機が迫っています。ギリシャがユーロから抜けるか、それともドイツがユーロから抜けるかといったEU・ユーロの歴史的矛盾が一気に噴き出しつつあります。
「財政再建」と称して増税、首切り、賃下げ、年金カットなどを労働者人民に強制し、延命を策するギリシャ、スペイン、イタリアなどの政府と資本家に対してギリシャの労働者階級は2010年2月の250万ゼネスト以来、繰り返しストライキ・デモに決起し、またスペイン労働者階級は、30年代内戦時代の革命的拠点であり、その後何度も決定的局面で闘ってきたアストリアの炭鉱労働者のストと首都に向けての大行進に励まされ、80都市で数百万の緊縮反対デモに立ち、連帯スト・デモが全欧州に拡大しています。
米政府の2012年会計年度(2011年10月~2012年9月)の財政赤字が1兆ドル(約80兆円)にのぼることが明らかになりました。今年に入ってからGDP成長率が急速に降下し、鉱工業生産はマイナス成長に陥り、雇用統計は低迷が続いて大失業が構造化し、完全失業率は9%台で高止まりしています。企業や政府機関が発表した人員削減計画は前年比67%増の6万2千人に上り、住宅金利が引き下げられたにもかかわらず住宅販売も回復できる見込みは立っていません。こうした中で米連邦準備理事会住宅ローン担保証券を月400億口(約3兆千億円)を追加購入する、量的緩和第3弾の導入を決めたことは、米経済が世界大恐慌を絶望的に促進するものです。雇用情勢の改善のサインが出るまで無期限で購入を続けるというものですが、米議会予算局は増税と歳出削減で失業率は再び上昇し、景気後退の可能性があると見込んでいます。これまでの量的緩和策がそうであったように、金融資本に莫大な資金が投入されるだけで、「長引く雇用の低迷を脱する」ものとはなりません。あふれた投機資金が穀物や原油を引き上げ、景気後退の全面突入になるのは必至です。

この中で日韓、日中間での領土問題を巡る対立が一気に激化し、戦争・排外主義が席捲しようとしています。それは世界革命に進む労働者階級の国際的団結を分断し、弱め、対立させようとする大攻撃です。労働者の国際的団結で日中韓の『領土』を巡る対立と戦争・排外主義をうち砕きましょう。
9月27日、民主労総ソウル地域本部は動労千葉の外注化反対のストライキを支持する連帯行動と記者会見を行いました。日本大使館前では『動労千葉のストライキ闘争を民主労総ソウル本部が支持し、連帯します』「9月JR外注化阻止! 非正規職撤廃! 強制出向反対!」などを掲げたアピールを出して、機動隊と激突しながらアピールしてくれています。中国では8月20日から延安煉油(石油精製)工場の子会社で非正規化に反対するストライキが爆発しました。中国でも非正規雇用が一般的な雇用形態となり全労働者の7割が非正規雇用と言われています。今や新自由主義の下での非正規雇用との闘いは全世界的な労働者共通の闘いになっているのです。その中で動労千葉がこの非正規化を許さない外注化・非正規化阻止の闘いに立ちあがっていることに対して韓国民主労総をはじめ世界の労働者が注目しているのです。

日本でも労働者人民の歴史的決起が怒涛のように始まり、すでに反原発デモに決起した人は延べ百万人を超えました。全世界の労働者階級が団結し、共に帝国主義とスターリン主義を打倒する時代が来たのです。
石原東京都知事が釣魚台を東京都が購入すると言いだしたのを直接的契機にして野田政権が釣魚台国有化を打ち出し、それを実行しました。これは中国に対する戦争挑発であり、オスプレイの岩国・沖縄配備攻撃と一体のものです。他方、中国スターリン主義政権、韓国・イミョンバク政権も領土問題を組織し、煽り、支配の危機を労働者人民の圧殺で乗り切ろうとしています。しかし、この情勢下で韓国の労働者は金属労組の5派にわたる十万規模のゼネストを爆発させ、8・29、31日と民主労総ゼネストへ撃ってでました。中国・台湾でも反日抗議闘争に立ちあがっている労働者人民の怒りはスターリン主義官僚や日帝資本に向かっているのです。
世界大恐慌の深まり、エジプト革命に始まる労働者人民の大決起、そして3・11.これらはロシア革命後の延命に延命を重ねてきた帝国主義とスターリン主義の全矛盾が最終的に爆発し、新たな世界革命の時代が遂に幕を開けたということです。現在の世界大恐慌は新自由主義の破産であると同時に資本主義が歴史的に蓄積してきた全矛盾の最後的な爆発であり、帝とスタによる戦後世界支配体制の総崩壊なのです。
大恐慌下で全労働者を激しく襲う大失業と非正規職化攻撃、さらに3・11原発事故で突き付けた現実は社会のあり方を全て根底的に問うものになりました。膨大な人々が「こんな社会はおかしい』と痛切に感じ、社会全体の根本的な変革を求めて動き出しています。

2、国家戦略会議・フロンティア分科会報告と派遣法の改正、労働契約法の改正、高齢者雇用促進の改正―1047名解雇撤回闘争の闘いが今日の新自由主義攻撃を打ち破る闘い

今日の労働運動の際限ない後退は国鉄分割・民営化からはじまりました。国鉄分割・民営化を通して新自由主義の労働政策が貫徹されていきました。1047名の解雇撤回闘争はその新自由主義攻撃との対決でした。
6・29地裁判決はこれまでの四者四団体の判決を乗り越えて、不採用基準そのものが不当な目的・動機に基づいて策定されたものである事を認定し、動労千葉の組合員を採用候補者名簿から外したことを不法行為としました。にもかかわらず「一旦解雇全員解雇-選別新規採用」という国鉄改革法の仕組みを維持しようとしてきました。しかし、判決では改革法は破産しているのです。外注化・強制出向差し止め訴訟と、1047名解雇撤回を巡る6・29地裁判決を、高裁で解雇撤回・JR復帰までもう一歩突き破る闘いは、今日の新自由主義攻撃を打ち破る根源的闘いであり、国家戦略会議・フロンティア分科会報告と一連の労働法制改悪を打ち破る闘いです。
消費税増税は『消費税のカラクリ』(齊藤貴男著 講談社現代新書 2010年7月刊)で暴露されているように非正規職を増大させ、自殺者を3万から5万人に拡大させる悪法です。3月28日に労働者派遣法が可決成立し、4月6日公布。本年年10月1日施行となります。労働契約法は8月10日に可決成立、来年4月施行です。更に8月29日に改正高齢者雇用促進法が成立しました。この一連の労働法制の改悪は7月6日に発表された野田を議長とする国家戦略会議-フロンティア分科会報告と一体です。それぞれの労働法制改悪の動きを個々バラバラに見るのではなく、フロンティア分科会報告を真正面から見据えることにより全体が見えてきます。
7・6国家戦略会議フロンティア分科会報告は非正規雇用化を国家戦略に位置付けて、改憲・戦争を準備し、労働組合の解体、連合を産業報国会化しようとするものです。
核心は10割非正規職攻撃です。その手法は外注化・偽装請負の合法化であり、雇用形態の有期労働契約の全面化です。資本は派遣規制強化を見越して請負・委託にシフトしてきました。したがって公共部門の外注化でも、偽装請負のクリアが最大の課題とされています。
具体的には8・10都政新報が報じた「日本公共サービス研究会」は「近藤区長は…障壁となった要素として、社会的に波紋を引き起こした『偽装請負』や、外部委託に伴う公権力の範囲に関する国との解釈の相違などを挙げた」のです。いずれにしても一連の労働法制の改悪を通して、更にその具体的攻撃である10・1外注化攻撃を持って日帝ブルジョアジーが全体重をかけて労働者階級に襲いかかってきたのです。端的に言えば10・1外注化を突破口に、偽装請負を強行し、偽装請負状態を既成事実化し、偽装請負を合法化することを目論んで、10割非正規化に踏み込んできたのです。したがって10・1外注化決戦は日帝ブルジョアジーとの階級決戦そのものなのです。

(1)国家戦略会議-フロンティア分科会報告

「国連平和維持活動(PKO)においては自衛隊が他の国連加盟国の部隊とともに活動できるよう運用条件を改善」」
「日本が適切な防衛力を保持し、米国との同盟強化、価値観や利害を共有する友好国との防衛・安全保障協力が必要となっている。適切な防衛力のあり方について不断に検討を行うとともに、他国との連携・ネットワーク力を高めるためには、集団的自衛権に関する解釈など旧来の制度慣行を見直すことも検討されるべきである。」
という改憲・戦争の意思をはっきりと示しながら、非正規雇用化を国家戦略として行おうというのです。
<繁栄のフロンティア>という項では、10割非正規化の「人財戦略」を国家戦略に位置づけています。
「環境変化に強い人材を育成していくために、どの世代も学び直しができ、柔軟な働き方ができる社会を国家戦略として実現させていく必要がある。そのために、ショック緩和策支出の教育投資への転換、教育・介護分野等への参入の円滑化、民間仲介サービス活用の促進、女性の活躍のための制度の見直し、75歳まで働ける環境をつくっていくための柔軟な雇用・解雇ルールの確立、外国人学生受け入れ、『即戦力』『創造性』を重視する受験制度、大学間の役割分担と競争などが求められる。」
「企業内人材の新陳代謝を促す柔軟な雇用ルールを整備するとともに、教育・再教育の場を充実させ、勤労者だれでもいつでも学び直しができ、人生のさまざまなライフステージや環境に応じて、ふさわしい働き場所が得られるようにする。具体的には、定年制を廃し、有期の雇用契約を通じた労働移転の円滑化をはかるとともに、企業には、社員の再教育機会の保障義務を課すといった方法が考えられる。場合によっては、40歳定年制や50歳定年制を採用する企業があらわれてもいいのではないか。もちろん、それは、何歳でもその適性に応じて雇用が確保され、健康状態に応じて、70歳を超えても活躍の場が与えられるというのが前提である。こうした雇用の流動化は能力活用の生産性を高め企業の競争力を上げると同時に、高齢者を含めて個々人に働き甲斐を提供することになる。」(17頁)
定年制廃止と言いながら何故40歳定年制なのかと言えば、正規雇用の定年制を40歳にして、その後は1割どころか数%の正規を管理職的に残して後は全部非正規=有期雇用にするということです。「正規・非正規の就労形態の差を解消」というのはほとんどの労働者を非正規にするということなので正規・非正規の格差はなくなるということです。75歳まで働けるようにするというのは年金支給を減らし、75歳まで働かないと生きていけないようにするということ。定年制廃止とは非正規・有期雇用=低賃金で年をとってもこき使うということです。
「国家百年の大計」と述べているようにこの報告は1995年の日経連のプロジェクト報告を更に上回る非正規雇用を全面化させる新自由主義の極地であり、日帝の破綻の表現です。少子高齢化は非正規雇用により青年が結婚して子供を作り育てることができないような労働条件の下にあることが招いているにも関わらず、「人口急減に歯止めをかける」などと言っています。しかし非正規雇用が拡大すれば人口減は不可避です。だから7・1改定の技能実習制度の改悪と7・9在留カードなのです。
年金削減、生活保護費削減等全面的な労働者に対する攻撃をかけようとしています。労働者階級はこんな野田の攻撃を絶対に認めません。このような野田を支持し支える連合指導部を打倒する闘いの爆発を勝ち取ることは不可避です。その階級決戦のカギは10・1外注化決戦です。

(2)労働契約法改正について

8月10日に労働契約法改正法が成立し、施行は来年4月からです。ポイントは以下の点です。
①パートなど有期雇用で働く人が、契約を更新して通算5年を超えた場合、本人の申し込みによって期間の定めがない(無期)雇用となることを義務づけました。しかし、原則6カ月以上のクーリング(空白)期間があれば通算契約期間がリセットされます。一方、有期雇用と無期雇用(正社員など)との待遇格差の禁止も盛り込まれました。
②法律では、施行後から有期の年数を計算することになり、施行前の勤続年数は対象になりません。したがって無期雇用への転換は施行後、五年を経過しなければならないのです。また、申し込みをしなければ無期雇用への転換は実現しません。
③無期に転換する場合の労働条件は有期契約と同一でよいとされました。通常、有期雇用の労働条件は、無期より劣っていると考えられます。さらに別段の定めで労働条件の切り下げの可能性もあるのです。
④原則として六カ月以上、同一の労働者と企業が契約をしない「クーリング期間」を置くと、それまでの有期雇用期間が通算契約期間に入らない制度を設けました。これにより、通算五年を超える有期契約前に、クーリング期間を設ける企業が出ます。さらに、クーリング期間だけ関連会社での有期雇用を強いたり、資本関係のない派遣会社間で移籍させるといった脱法行為もありうるわけです。

(3)労働者派遣法改正の概要

▼日雇派遣(日々又は30日以内の期間を定めて雇用する労働者派遣)の原則禁止。(適正な雇用管理に支障を及ぼすおそれがないと認める業務の場合、雇用機会の確保が特に困難な場合等は例外)原則禁止とされる日雇派遣の範囲を「2か月以内」から「30日以内」に修正し、原則禁止の例外に「雇用機会の確保が特に困難な場合等」を追加。
▼グループ企業内派遣の8割規制。
▼離職した労働者を離職後1年以内に派遣労働者として受け入れることを禁止。無期雇用化や待遇の改善。
▼派遣元事業主に、一定の有期雇用の派遣労働者につき、無期雇用への転換推進措置を努力義務化。
▼派遣労働者の賃金等の決定にあたり、同種の業務に従事する派遣先の労働者との均衡を考慮。
▼派遣料金と派遣労働者の賃金の差額の派遣料金に占める割合(いわゆるマージン率)などの情報公開を義務化。
▼違法派遣の場合、派遣先が違法であることを知りながら派遣労働者を受け入れている場合には、派遣先が派遣労働者に対して労働契約を申し込んだものとみなす。労働契約申し込みみなし制度の施行日を「法の施行から3年後」に延期。( この部分の施行日は、2015年10月1日)。

(4)改正高齢者雇用法成立

希望者全員を65歳まで再雇用するよう企業に義務付ける改正高年齢者雇用安定法が29日の参院本会議で民主、自民、公明3党などの賛成多数で可決、成立しました。来年4月、男性の厚生年金の受給開始年齢が61歳に引き上げられるのに伴い、賃金も年金もない「空白」期間を回避する狙いがあります。企業側が事実上、再雇用する対象者を選別できる今の仕組みを廃止することが柱ですが、厚生労働省は今後、勤務態度や健康状態が著しく悪い人を対象外にできる指針を作る方針で、新たな「抜け穴」となる可能性もあるのです。
男性の厚生年金受給開始年齢(60歳、報酬比例部分)は来年4月から3年ごとに1歳ずつ引き上げられ、25年4月以降65歳(女性は5年遅れ)となります。今の60歳定年のままでは年金をもらえる年齢まで無収入となる人が出るため、政府は06年の法改正で65歳までの継続雇用制度を導入しました。ただ、その際は企業の要望を受け、労使の合意で再雇用の対象者を限定できる仕組みを入れました。厚労省の調査(11年6月)では、定年者約43万人中、約7600人は再雇用の希望がかないませんでした。中には「働く意欲」といったあいまいな基準で不採用となる例も少なくありません。
そこで今回はこの「選別規定」を廃止し、希望者全員が定年後も働き続けられるようにしました。年金の支給開始に合わせて来年4月には61歳まで働けるようにし、3年ごとに1歳ずつ引き上げることで25年4月以降、65歳までの雇用を義務付けるということです。再雇用を守らず、厚労相の勧告に従わない企業名は公表するとのこと。しかし、希望者全員の再雇用については企業側に「負担が重すぎる」(大手電機)といった不満が強く、経団連の昨年の調査では、4割以上の企業が現役社員の処遇を引き下げると答えています。こうした声に配慮し、法案は衆院段階で例外規定を作ることができるように修正されました。具体的な指針は厚労相の諮問機関、労働政策審議会で検討するが、解雇理由に相当する「勤務態度が著しく悪い人」などは再雇用の対象外とする意向で、「希望者全員」とはならない可能性があります。
このほか、改正法は企業の反発を抑えるため、再雇用先を子会社やグループ企業にも広げました。ここの再雇用先を子会社やグループ会社にも広げるというあり方が、外注化・非正規化攻撃と一体の点です。

(5)消費税増税は非正規労働者を増大させる

消費税には「仕入れ税額控除」という制度があります。消費税の納税義務者は売り上げの5%を消費税として納税するのではなく、仕入れのために支払った消費税額を差し引いて納税します。これが「仕入れ税額控除」です。一般的にいう経費の多くは仕入れ税額控除の対象となる「課税仕入れ」に該当しまが、正社員に支払う「給与」は「仕入れ税額控除」の対象とはなりません。消費税法第2条第1項第12号には、課税仕入れの定義を「事業者が、事業として他の者から資産を譲り受け、若しくは借り受け、又は役務の提供を受けること」ありますが、給与等は除くと書かれています。したがって給与でない形の『役務の提供を受けること』にすれば、その支払いには消費税がかかりません。したがって正社員を派遣・請負労働に切り替えればその分の消費税を支払わなくて済むわけです。外注化・子会社化すれば数億円の消費税分を支払わなくても良いことになります。したがって消費税の税率上昇は外注化・非正規化を全面的に促進することになるのです。(前掲『消費税のカラクリ』より)

3、外注化・非正規職撤廃、「偽装請負」攻撃を許すな

10・1外注化攻撃を起点として、日帝・資本がやろうとしているのは偽装請負の合法化です。偽装請負の合法化を通して10割非正規化を画策しているのです。
『偽装請負―格差社会の労働現場』(朝日新書 朝日新聞特別報道チーム著 2007年5月30日第1刷)が偽装請負を暴露した決定版です。偽装請負=「必要がなくなれば、いつでも使い捨てることができる労働力」(16頁)「通常の労働者は、労動基準法や労働安全衛生法によって守られている。逆に言えば、企業には、これらの法律によって、さまざまな義務が課せられている。理由なく首を切ってはならないし、残業時間は労使であらかじめ協定を結ぶ必要がある。作業に応じて労働者に健康診断を受けさせなければならないし、職場には安全管理の責任者も置かねばならない。一定期間以上雇う場合は、社員を健康保険や雇用保険などの社会保険に加入させ、保険料の半分をもたなければならない。ところが偽装請負の場合は、発覚しない限り、これら一切の義務を負わずに済む。例えばメーカーが、ある製品を低コストで生産したいとする。以前であれば、低賃金のパートか期間工を入れたが、近年はもっといい方法を見つけた。まず人材サービス(=請負会社)と請負契約を結ぶ。契約の主たる内容は、期日までに製品を完成させ、納入することだ。従来の下請けならば自前の工場で製品を作り、発注元に納めるところだが、偽装請負の場合は、自前の設備などいらない。請負会社がするのは人を集め、メーカーに送り込むだけ。後はメーカーに任せっきりだ。
請負労働者が働く場所は、メーカーの工場内。細かい指示は、メーカーの社員が出す。偽装請負が違法とは知らない請負労働者は、この指揮・命令に従うほかない。こうしてメーカーは雇用の義務や安全の責任を負わず、請負労働者を手足のように使って、低コストで自社製品の製造を続けるわけだ。
偽装請負の実態は労働者派遣そのものだ。しかし、請負契約を装っているので、労働者派遣法の制約はすべて無視する。派遣労働者の場合、一定の年限が来れば、直接雇用の申し込み義務が発生するが、請負と偽っているので、申し込まない。つまり、同じ顔ぶれの労働者を何年も都合よく使うことになる。」(16~17頁)
「仕事がひまになれば請負契約を打ち切って、一度にごそっと労働者の首を切った。不必要な労働者を名指しで首にする指名解雇も簡単だ」「メーカーの正社員と会社が結んだ時間の協定にも縛られない。請負労働者は請負会社と結んだ協定に従うため、こちらの方が長ければ、メーカーは請負労働者を正社員以上に残業させる」「健康管理や安全管理のほとんどを請負会社に任せきりにできるのもメーカーにとって、この上無くありがたかった。たとえ自分の工場内で労災事故が起きても、処理の一切を請負会社がやってくれるからだ」(18頁)
偽装請負のため自殺に追い込まれた有名な事件がニコン熊谷工場事件です。これでクリスタルは廃業に追い込まれました。

4、橋下反革命との闘い

第1に橋下の大阪都構想の核心は公務員労働者の全員解雇・非正規職化です。大阪都構想は統治機構の転換であり、最終目的は道州制導入に集約されます。また大阪都構想は大阪の丸ごと民営化であり、教育の民営化は教育の私物化と教育破壊です。2011年12月28日の市政方針演説では「区長は私と思いを同じくしてくれる人材を全国から公募で集めます。任期付き職員でありながら、身分保障は与えません。成果を出さなければ罷免もありという、まさに公務員の絶対的身分保障にも挑戦していきたいと思っております」と公務員の解雇と非正規化を自由に行えるようにすると宣言しているのです。まるごと民営化・全員解雇・労働組合解体が橋下反革命の核心です。
第2に本年7月5日に発表された「維新八策」改定版の核心は
①徹底した競争原理、規制緩和で資本の利益をとことん追求していくことに全体が貫かれているということです。『資本家階級の利益のための船中八策』です。
②国家(自治体)が労働者人民を徹底的に管理し、収奪する仕組みを作りだそうとしています。国民総背番号制度や歳入庁の設置。年金制度のリセットです。
③公務員労働者から労働者性を徹底的に剥奪・解体し、国家機構の先兵に位置付けるということ。そのために公務員労働運動を徹底的に解体し、公務員を全員解雇して「血の入れ替え」を強行しようとしているのです。
④能力主義・競争主義・国家主義の教育を導入し、子供の段階から能力主義・競争主義を叩き込んでいこうとしています。そのために教職員組合を解体しようとしています。
⑤社会保障制度の全面的な解体と医療・福祉に市場原理・競争原理を徹底的に持ち込み資本の金儲けの市場にしていくということです。
⑥日米軍事同盟の強化を軸とした戦争国家体制の形成。『国の役割は軍事・外交などに特化し炉というものです。
⑦全面的な憲法改悪。
⑧脱原発は嘘で実は原発推進を明らかに。
第3は、職員基本条例、分限条例・懲戒条例改悪による全員解雇攻撃です。大阪府議会で成立した職員基本条例・分限従例改悪は自治体労働者の首をいかにして切るのかという観点から作成された首切り条例です。地方公務員法ではなく、首切りをこの条例でやろうというのです。橋下は「維新八策」でこれを全国に適用しようとしています。
以上のように橋下反革命の攻撃は新自由主義の絶望的破産の表現です。橋下反革命による大阪まるごと民営化、公務員労働者の全員解雇攻撃は資本家階級と労働者階級の階級矛盾を激化させ大激突をもたらすことになります。赤田君がいろいろなところで述べているように橋下は労働者階級の真正面の反乱を心底恐れています。絶対反対で闘いに立ちあがる労働者がいれば橋下は打倒できるということです。橋下反革命は100%破産します。新自由主義の破綻が大恐慌の爆発をもたらし、大恐慌の深化が新自由主義の破綻を更に促進するものとなっています。労働組合を甦らせ橋下と対決すれば橋下は打倒できます。橋下打倒の闘いは公務員労働者の問題ではなく、全労働者の闘いです。まるごと民営化・全員解雇・非正規化との闘いは、合同・一般全国協正面課題です。
8月29日には大阪都構想の前提となる大都市地域特別区設置法など15本の法律が可決成立しました。『大都市地域特別区設置法』は橋下が強く求めていたものです。特別区を設置できるのは政令市とその隣接市町村をふくめて人口が200万人以上の地域。大阪市、横浜、名古屋、札幌、さいたま、千葉、川崎、京都、堺、神戸の10政令市が対象になります。大阪では今後、市と府が特別区の事務分担や税源配分、区割りなどの具体的な制度設計に入りますが、大阪は東京都と違い財政基盤が違います。特別区間の財政調整制度の構築や区割りなどで紛糾することは避けられません。合同・一般労組全国協としては、橋下がやろうとしていることは360万公務員の首切り・非正規化であるわけだから、この特別区設置によって一切の攻撃が労働者にかけられることを見据えて闘わなければなりません。自治体労働者と一体になって、公務員の外注化・非正規化攻撃を粉砕しましょう。その突破口が9・16橋下打倒集会でした。更なる闘いで橋下打倒を!

Ⅲ 方針

1、外注化阻止の闘いの先頭に合同・一般労働組合全国協が立とう

JR東はボロボロに破産しているにもかかわらず、10・1外注化と強制出向を強行してきました。これに対して動労千葉は各車両センターと千葉鉄道サービスの組合員が二波のストライキに突入しました。更に全組合員の非協力闘争に決起しています。労組交流センターは10・1~4日まで朝夕街宣を含む全面的な支援行動の方針を掲げて闘い抜きました。合同・一般労働組合全国傘下の各合同・一般労組もこの決戦の先頭に立って闘いぬいてきました。闘いはこれからです。動労千葉・動労水戸・動労連帯高崎はあらゆる戦術を駆使し、外注化を止めるまで闘い抜く決意です。われわれもこの外注化阻止の闘いの支援連帯行動の最先頭に立って闘行きましょう。
動労千葉は外注化先の会社であるJR千葉鉄道サービスの労働者の組織化方針を打ち出しました。ここには会社と一体となって労働者の首切りに加担するような御用組合が存在します。東労組と一体です。東部ユニオンは河原さんの雇い止め解雇撤回の裁判闘争を闘いぬいてきましたが、動労千葉が組織化に乗り出すとなれば連携して動労千葉の組合員に組織する闘いを共に担うこともできるし、河原さんのようなケースでは東部ユニオンに組織するという選択肢もあり得ます。ちば合同労組の課題にもなります。前掲した八王子でのグリーンスタッフの大量雇い止めの中で、組織化と闘いも必要になります。東京で平成採が合同・一般労組や動労総連合に組織されることもあることを視野に入れながら首都圏の合同・一般労組がJRの非正規労働者を組織し、外注化決戦と一体の闘いとして、組織化を実現しましょう。ビラまき・スト支援行動等々の闘いのみならず、外注化先のJR千葉鉄道サービス、水戸の鉄道サービスの労働者の組織化を合同・一般労働組合全国協議会傘下の労組が担いましょう。

2、11・4一万結集は合同・一般労組全国協の組織化にかかっている

鈴コン闘争支援の地域労組周りは東京の労働運動に大きなインパクトを与えています。鈴コン支援連帯闘争を基軸に港合同型の地域共闘を実現しましょう。更に生コンや運輸産別の組織化を通して関西生コン型の産別に拡大する闘いで組織化を実現しましょう。郵政非正規ユニオンの支部を組織すること、又は合同・一般労組の部会に組織するなどして柔軟な戦術で非正規労働者を組織しましょう。
基本は職場に分会を組織することです。労働相談・争議解決型の組織化は争議-解決金を自己目的化した既成合同労組の道に陥る危険を自覚しなければなりません。職場で仲間を組織して、分会を形成し、職場の団結を基本にした労働組合の組織化をオーソドックスに進めることが1000名建設の道であり、11・4一万結集の道です。残り一ヶ月を切りました。全力で闘い抜きましょう。

3、全国協闘争基金の集中・貫徹を

全国協闘争基金についてそれぞれの合同・一般労組が一人200円を目処に集めるという原則を確認したうえで、それぞれの事情を考慮して具体的に額を確定して貫徹します。重要なことは第3回臨時大会で確認された考え方が重要です。何としても全国協の力で鈴コン闘争を勝利させたいということ。そのためには何をなすべきかを考えましょう。財政的支援が最大の課題です。鈴コン闘争を利用して、それぞれが組織拡大強化に利用するということ。そのために月1回は鈴コンカンパ街宣を行い、全国協闘争基金にするなどの方針を貫徹すること。いずれにしてもこれまでの延長線上で行かないことを確認したいと思います。

4、1000名建設方針を貫徹のために

組織拡大について第2回幹事会で次の方針決めきめました。

ⅰ、全国協の組織拡大担当責任者を事務局長とします。
ⅱ、全国協加盟のそれぞれの合同・一般労組組織担当責任者を決めます。誰でも良いわけではなく、組織拡大に責任をとり、それぞれの合同・一般労組全体を掌握して、組織拡大方針を実践して、11・4までは毎週レポートを提出することができる人を選出します。レポートは簡単なもので良いです。メールを使うので詳細なものは不必要です。
ⅲ、組織拡大方針はア、組織拡大のために具体的にどのようなことを始めたか。駅頭街宣であればそのことを書いてください。ビラをまいたらそのビラを添付。何人で何枚のビラをまいたか。カンパの額。11・4のチケット販売枚数など。イ、組織対象を定めての宣伝戦ならばそのことを書いてください。A社の社前ビラとか、JRの駅であるとか。ウ、労働相談であればその概要を。詳細は必要なし。エ、具体的に何人組合員が増えたか。名前・所属は必要なし。オ、今後の方針。
ⅳ、組織拡大に当たってはア、鈴コンキャラバンによる組織化。イ、JRに対する外注化反対ニュース配布による組織化。ウ、郵政のビラまきによる組織化、エ、駅頭街宣・職場前街宣による組織化、オ、それぞれ戦略的に拠点を定めての組織化・・・・等々幾つかの水路があります。これら全部を職悪して合同・一般労組の組織化に結び付けましょう。
重要なことは組合員一人ひとりが具体的に何をするか組織担当者が掌握して、一人ひとりの方針を決めて実践ことです。例えば組織拡大のために何もしていない人がいるとするとします。その人に対して月に2回でも街宣に参加してもらう具体的方針を出して実践しましょう。金曜日の官邸前行動に職場から仲間を連れて参加しても良いです。「一度行ってみませんか」と声をかけて参加してみること。それこそ反原発と職場闘争が一体のものとなります。首都圏の場合、これならだれでもできる方針です。そういうきっかけから職場で仲間作りを行い、組合員にして、11・4へ。
西部ユニオンアメリカンアパレル分会の闘いは反原発・NAZENの仲間が雇い止め解雇を契機に職場でも闘いに立ちあがった例です。組織拡大方針は先ず組織拡大をやろうと思うところから始まります。組織拡大のために何をすべきか考えること。関西生コンの組織拡大の教訓はそこにあります。先ずはやってみましょう。関西生コンの場合は組織の存亡がかかった危機感から来ています。全国協もそういう危機感を共有しつつ、楽しく闘うこと。『安くてうまい居酒屋」の例えはそういうことだと思います。
ⅴ、「事務局通信」を発行します。組織拡大のために全国の教訓を全体化しましょう。良いビラは全国に紹介すします。失敗した教訓も重要です。「事務局通信」の内容については事務局に任せてもらいたいと思います。その上で相互に批判・指摘・注文は付けて良いものにしていきます。

5、被曝労働を許すな! 原発労働者の組織化と闘いは合同・一般労組の任務

7月27日の東京新聞は『賃金、手当ピンハネ』という見出しで福島第一原発の元作業員が、下請け上位の日栄動力工業(東京都港区)が職業安定法と労働者派遣法に違反する多重派遣をしていたとして東京都労働局に訴えた記事が掲載されていました。この記事を前後して線量計に鉛板をかぶせて作業をしていた実態、違法派遣の実態等々が朝日・東京新聞で暴露され始めました。東電が原発工事を発注する場合、作業員1人当たり日給5万円前後が相場とされていますが、グループ企業を通じて末端の地元の建設会社に回ってくると2万5千~3万円程度になり、更に派遣した会社を通して労働者が受け取るのは1万5千~2万円程度になると言われています。
被曝量は原発作業員の上限は5年間で100ミリシーベルト、年平均20ミリシーベルトですが、福島第一でのある労働者の被曝量は1ヶ月で約12・3ミリシーベルトも被曝しています。8月3日の「週間朝日」によれば毎時0・1ミリシーベルトを超える恐れのある「特定高線量作業従事者」は昨年3月から今年5月まで527人が該当し、被曝量最も多かった人は93・65ミリシーベルト、全体平均では45・99ミリシーベルトです。福島第一原発の作業員は昨年の3・11~今年5月までで2万2000人超で、うち一人は678ミリシーベルト。20ミリシーベルト以上の被曝者は4000人超、全体平均では11・84ミリシーベルト。しかし過去に原発労働者で労災認定されたのは10人で、うち9人は累積被曝線量が100ミリシーベルト以下とされています。鉛板のカバーをして作業しているわけですからこのデータも正確な被曝線量を示しているわけではありません。
多重派遣、偽装請負等々原発労働の構造そのものが新自由主義の非正規雇用の極限的形態です。原発労働者の組織化と闘いは焦眉の課題です。困難ですが合同・一般労組が取り組まなければなりません。その指針となるのは動労水戸の被曝労働絶対反対の闘いです。ストライキで被曝労働を許さない闘いは世界でもない闘いです。すべての原発を廃炉にする闘いと被曝労働を許さない闘いは資本主義を根底的に転覆する闘いと一体のものです。(一部略)
反原発・被爆労働絶対反対の闘いは、反合運転保安闘争で動労千葉・動労水戸が確立してきた闘いを基礎に、放射能問題の学習を階級的労働運動の立場から闘わなければならないと思います。
同時にふくしま合同労組が最先頭で担う福島診療所建設の基金運動の先頭に合同・一般労組全国協が立ちましょう。

6、動労千葉・鉄建公団訴訟・JR復帰判決を求めるための東京高裁宛て署名運動、国鉄闘争全国運動会員拡大の闘いの先頭に合同・一般労組が立とう

6・29判決の不当労働行為の認定は解雇撤回・職場復帰に向けた闘いの決定的な橋頭保です。呼びかけ人も賛同人も新たな陣形です。合同・一般労組全国協が地域労組周りの先頭に立ち、署名運動を拡大しましょう。同時に国鉄闘争全国運動の会員拡大にもっと踏み込み、先頭になって闘い抜きましょう。

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合同・一般労組全国協議会